JRA武豊「勝利数半減」でリーディング22位の大転落! 失地回復には大歓迎の函館で反撃開始、シャフリヤール近親アルナシームにソダシ、ゴールドシップ級の期待

今年上半期の武豊騎手は、もうひとつ波に乗り切れなかった印象だ。
先週の宝塚記念(G1)でもアリストテレスとのコンビで挑んだが、見せ場もなく9着と完敗。不良のAJCC(G2)、重の阪神大賞典(G2)を経由した今年4戦目だったこともあり、アリストテレスに余力がなかったとも考えられる。
ただ、逃げたユニコーンライオン、2番手につけたレイパパレが2着3着に残る前残りの展開だった。これらをマークして好位から抜け出したクロノジェネシスのC.ルメール騎手に比べると、後方からの競馬を選択しての敗戦は、武豊騎手としても悔いが残ったかもしれない。
1月には開幕初日こそ3勝と大暴れしたものの、その後は腰痛でシンザン記念(G3)の騎乗をキャンセル。3月にもゲート内で暴れた馬の影響で右足を骨折する不運にも見舞われた。
また、不調の影響は数字にも顕著に表れている。昨年の同時期は【60.49.34.217/360】だった成績が今年は【30.22.21.139/212】と低迷。騎手リーディングの順位も3位から22位に大きく後退した。
そんな武豊騎手にとって北海道開催は、仕切り直しの反撃に打ってつけの舞台かもしれない。
なぜなら函館は近3年で最も勝率の高い競馬場だからだ。武豊騎手といえば京都が得意のイメージが強いが、函館の勝率18.8%は京都の17.6%を上回る。また、札幌も16.5%をマークしているように、北海道の開催は非常に相性がいい。
今月4日に函館芝1800mの新馬戦でデビューを予定しているアルナシーム(牡2、栗東・橋口慎介厩舎)は、モーリス産駒で母はジュベルアリ。母の血統はディープインパクト×ドバイマジェスティだから2017年の皐月賞(G1)、19年の大阪杯(G1)を制したアルアインの全姉にあたる。また、両馬の全弟シャフリヤールは今年の日本ダービー(G1)を制しており、血の勢いもある。
馬体こそ420キロ前後とまだ小柄だが、ディープインパクトやシャフリヤールも440キロ前後と大型ではなかっただけに、気にするほどでもないだろう。
芝コースで行われた1週前追い切りは、馬なりのまま4ハロン50秒0-ラスト12秒2の好時計をマーク。軽快なフットワークを見せていることから、仕上がりにも問題はなさそうである。
さらに注目したいのは函館芝1800m戦でデビューした馬に、後の活躍馬が非常に多いことである。95年イシノサンデー、96年メジロブライト、05年アドマイヤムーン、06年ローブデコルテ、11年ゴールドシップ、12年ローブティサージュと多くのG1馬を輩出している。

そして、白毛のアイドル・ソダシもこのレースでデビュー勝ちを決めて、スターダムへと駆け上がった。
もし、アルナシームが見事デビュー勝ちを決めるようなら、来年のクラシック制覇も期待できそうだ。
(文=高城陽)
<著者プロフィール>
大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。
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