
JRA 戸崎圭太「素質の高い馬」名牝スイープトウショウを母に持つクリーンスイープが待望2勝目!「連対率100%」遅れてきた大物が目指すは秋華賞(G1)の母仔制覇か
11日、福島競馬場で行われた7R(3歳以上1勝クラス)は、1番人気のクリーンスイープ(牝3歳、美浦・国枝栄厩舎)が勝利。2005年の最優秀4歳以上牝馬に選出されたスイープトウショウを母に持つ良血馬が、待望の2勝目を挙げた。
16頭立ての芝1800mのレース。単勝1.4倍という圧倒的な支持を集めたクリーンスイープは、中団のインでレースを進めると、最後の直線では最内を強襲。先に抜け出した2着馬アクセルをゴール前できっちりと捉え、秋に繋がる2勝目をゲットした。
「最後はクビ差の接戦ですが、相手は減量騎手(3キロ減の原優介騎手)が騎乗していました。レース後に戸崎圭太騎手が『最後は狭いところから抜け出した』とコメントしていた通り、最後の直線では一瞬、前が狭くなるシーンも。
4コーナーでも悪くなったインの馬場に脚を取られてノメっていただけに、3着以下には3馬身以上の差をつけたことを考慮すれば、着差以上に強い競馬だったと思います。
前走のカーネーションC(1勝クラス)は2着に敗れていましたが、勝ったメイサウザンアワーは、フローラS(G2)の4着馬。後のオークス馬ユーバーレーベンともクビ差の接戦を演じたほどの実力馬で、相手が悪かっただけです。
今回は初の古馬相手でしたが、単勝1.4倍はまずまず妥当な評価でしょう。秋までにもう1つ勝って、秋華賞(G1)へ向かいたい逸材です」(競馬記者)
また、そのパフォーマンスも然ることながら、クリーンスイープはその血統背景からも重賞やG1を狙えるだけのスケールがある。
「クリーンスイープの母スイープトウショウは秋華賞、宝塚記念(G1)、エリザベス女王杯(G1)とG1・3勝を挙げ、2005年には最優秀4歳以上牝馬に選出された名牝です。繁殖牝馬としては非常に仔出しが良く、これまで7頭の産駒がJRAでデビューを果たしていますが、3勝クラス突破が最高と期待されていたほどの活躍ができていません。
クリーンスイープは現状、桜花賞馬のソダシやオークス馬のユーバーレーベンといったトップグループからは一枚落ちる存在ですが、レース後、戸崎騎手が『まだ体幹がしっかりしてない』と話していた通り、スイープトウショウの産駒は軒並み奥手のタイプ。まだまだ上積みが見込めるだけに、成長次第ではお母さんと比較されるような存在になるかもしれません。
いずれにせよ、この1勝は大きい。まずはこの秋の秋華賞で母仔制覇を狙う姿を見てみたいですね」(別の記者)
「素質の高い馬」という言葉からも、戸崎騎手の期待の高さが窺えるクリーンスイープはここまで4戦2勝の2着2回と連対率100%。次走の2勝クラスを難なく勝ち上がるようなら、秋華賞戦線に大きく浮上しそうだ。
(文=大村克之)
<著者プロフィール>
稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。
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