JRAカフェファラオは出てきても「消し」で問題なし!? 白毛のアイドルソダシと対決の可能性も…… はたして函館記念(G3)に挑戦する意味はあるのか
18日、函館競馬場では、古馬の中距離ハンデ重賞・函館記念(G3)が開催される。夏の北海道開催を彩るサマー2000シリーズの第2ラウンドだ。
過去10年の3連単平均払戻は60万7115円と荒れ放題である。
昨年は16頭立ての15番人気という超人気薄だったアドマイヤジャスタがアッと驚く勝利で大波乱を演出。2着にも13番人気のドゥオーモが食い込み、3着の3番人気バイオスパークとの組み合わせは、なんと343万2870円の特大万馬券ともなった。
ハンデ戦で行われることもあって、荒れるレースとしても有名な夏の名物レースの攻略は、非常に難解だと言わざるを得ない。
そんな函館記念にC.ルメール騎手とのコンビで出走を予定しているのが4歳馬のカフェファラオ(牡4、美浦・堀宣行厩舎)だ。同馬は1番人気に支持された今年のフェブラリーS(G1)を制してG1タイトルを手に入れた。
その一方、広くて軽い中央では持ち味のスピードが生きる反面、小回りでパワーを要する地方競馬の交流戦では、2回走っていずれも見せ場なく敗退。12月のチャンピオンズC(G1)を見据えるにしてもまだ先のため、カフェファラオにとっては適鞍がないということか。
だが、アグネスデジタルやモズアスコットが芝ダート兼用で結果を残したのに対し、今回のカフェファラオについては、G3とはいえかなり高いハードルとなる。
函館記念でカフェファラオに課される斤量はなんと58.5キロ。これは2番目となるバイオスパーク、レッドジェニアルの57キロよりも1.5キロも重く、これだけでも積極的に買えるかとなると疑問だ。
さらに、58.5キロ以上の斤量で出走した馬は主だったところでも以下の通り。
86年ウインザーノット、60.5キロ、1番人気4着
88年シリウスシンボリ、59.0キロ、2番人気4着
88年メリーナイス、59.0キロ、3番人気2着
92年ラッキーゲラン、59.5キロ、4番人気5着
93年フジヤマケンザン、58.5キロ、1番人気4着
99年サイレントハンター、59.0キロ、2番人気8着
いずれも上位人気に支持されながら勝利はなし。馬券に絡んだのはダービー馬メリーナイスただ1頭。初芝のカフェファラオに同じパフォーマンスを期待するのは酷かもしれない。
これには陣営も「出否はハンデ次第。あまりハンデが重いようなら札幌記念(G2)」とコメントしていることから出否はまだ流動的だ。追切に騎乗したルメール騎手は、「芝で使うのは楽しみ」と手応えを掴んだようだが、同じくアメリカンファラオ産駒のリフレイムが芝をこなしたことも後押しか。最終的な判断はもう少し先となりそう。
管理している堀師としては、洋芝と小回りでまずは様子を見たいということだろうか。
58.5キロのハンデを嫌って札幌記念に出てくるようだと、白毛の女王ソダシと対決する可能性もある。それはそれで楽しみな対決となるが、開幕週の札幌は函館以上に高速馬場だったことは気になる材料だ。
いずれにしてもカフェファラオの今後は、初芝でどのような走りを見せられるかに懸かっている。
PICK UP
Ranking
17:30更新- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
- 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
関連記事
JRA【函館記念(G3)展望】ダート王カフェファラオ“出走”なら大注目!凱旋門賞(G1)“登録”マイネルウィルトスは試金石の一戦
JRA「芝挑戦」カフェファラオに待つのは挫折か、新たな可能性か!? 新ダート王が「芝で成功できる」2つの理由とは
JRA ウマ娘ブームに負けん! 名前も恰好も設定もそっくり、ネズコ初勝利で競馬界にも鬼滅の刃ブームか
「苦節10年目」苦労人がウェルドーン武豊に立ちはだかる!? ジャパンダートダービー(G1)武豊研究で身につけたスタート術引っさげて初G1勝利だ!
JRA エフフォーリア「菊花賞回避」は超ハードモード!? もはや地に堕ちた「最も強い馬」の権威、直接対決不可避コントレイルとの決定的な違い