JRA「ドン詰まり終戦」代打・西村淳也に非難轟々!? 今年2勝騎手「非情降板」の勝負駆けも2番人気コマノウインクル8着
31日、新潟競馬場で行われた佐渡S(3勝クラス)は、唯一の3歳馬ながら1番人気に推されたアナザーリリック(牝3歳、美浦・林徹厩舎)が2馬身半差で快勝。古馬を相手に若い力を見せつけた。
今春、アネモネS(L)を快勝し、NHKマイルC(G1)にも出走したアナザーリリック。レース後、鞍上の津村明秀騎手が「力をつけているし、秋が楽しみです」と話した通り、この時期に3勝クラスを快勝した意味は小さくない。大目標の秋華賞(G1)へ大きく近づく1勝と述べていいだろう。
一方、あっさり3勝クラスを超えていく馬もいれば、高い素質を期待されながら、ここで藻掻き苦しんでいる馬もいる。
2番人気ながら8着に敗れたコマノウインクル(牡4歳、栗東・庄野靖志厩舎)だ。
前走の弥彦S(3勝クラス)で2着に敗れたコマノウインクルだが、勝ったのはその後に鳴尾記念(G3)を勝ち、宝塚記念(G1)でも2着に好走したユニコーンライオン。相手を考えれば、コマノウインクルの3勝クラス卒業はもう目の前といえるだろう。
そんなコマノウインクル陣営にとって、今回は間違ないく勝負レースだったはずだ。
前走と同じ新潟外回りの芝1800mで勝負に出たことも然ることながら、調子の上がらない主戦の加藤祥太騎手を降板させて、西村淳也騎手を起用する非情な選択。昨年5月の初勝利から3連勝で3勝クラスに駆け上った素質馬が「いつまでも足踏みしているわけにはいかない」という気迫が伝わってくる一戦だった。
あとは自慢の末脚を爆発させるだけ――。
しかし、待っていたのは悪夢のようなレースだった。
「いやあ、厳しいレースになってしまいました。スタートしてダッシュがつかずに後方からという流れはこれまでと同じでしたが、最後の直線で内を選んでしまったのは、西村騎手にとって結果的に痛恨の選択になりましたね……。
コースロスを嫌って大外に出さなかったのかもしれませんが、いわゆるドン詰まり……馬場の真ん中から内側へライバルが殺到して、進路が全くなかったのが運の尽きでした」(競馬記者)
記者がそう話した通り、最後の直線で馬場の中頃から馬群突破を狙った西村騎手だったが、進路が開かずに内へ内へ移動。結局、最内まで移動しても前を走るショウナンハレルヤが譲らなかったので、最後は割るようにして強引に進路を確保した。
だが、その頃すでにアナザーリリックが完全に抜け出しており、レースの大勢は決した後だった。
この結果にはネット上の競馬も「何故、最後内に……?」「この騎乗は酷いな」「自ら馬群に詰まりに行ったようにしか見えない」「さすがに馬がかわいそう」と、西村騎手の騎乗に疑問の声が続々……。
中には「加藤騎手のままでよかったのでは」「加藤に戻そう」と、コマノウインクルをよく知る加藤騎手の復帰を望む声もあった。
昨年8月の1勝クラスをコマノウインクルと勝利し、このレースまで1戦1勝だった西村騎手。今回はその相性を買われての起用と考えられるが、実は西村騎手はそのレースでコマノウインクルを内側へ斜行させてしまい騎乗停止処分を受けている。
それも舞台は今回と同じ新潟外回りコースの芝1800m……西村騎手にとっては、再び悪夢のようなレースになってしまった。
(文=銀シャリ松岡)
<著者プロフィール>
天下一品と唐揚げ好きのこってりアラフォー世代。ジェニュインの皐月賞を見てから競馬にのめり込むという、ごく少数からの共感しか得られない地味な経歴を持つ。福山雅治と誕生日が同じというネタで、合コンで滑ったこと多数。良い物は良い、ダメなものはダメと切り込むGJに共感。好きな騎手は当然、松岡正海。
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