
JRA 武豊「大魔神」と新タッグ! 春クラシックでコンビの世界的良血馬&重賞ウイナーではなく、あえて「1勝馬」に騎乗する真意とは?
今年5月に行われた未勝利戦でデビューし、既走馬を相手に初勝利。1勝クラスで3着に入った後、休養に入っていたディヴィーナ(牝3歳、栗東・友道康夫厩舎)が、武豊騎手と新コンビを結成して来月19日に中京競馬場で行われるローズS(G2)に挑むことが明らかになった。
ディヴィーナは元プロ野球投手、“大魔神”こと佐々木主浩氏の所有馬。もともと昨年8月、札幌の新馬戦で武豊騎手を背にデビューを予定していたものの、動きが物足りないことを理由に回避。約1年1ヶ月越しでタッグが実現することとなる。
京都競馬場の改修工事の影響により、今年のローズSも中京競馬場の芝2000mで行われる。同じ舞台のデビュー戦を快勝しているディヴィーナにとっては、プラスに働くかもしれない。
母はヴィクトリアマイル(G1)を連覇し、2012年の秋華賞(G1)でも2着に入っているヴィルシーナ。叔母のヴィブロスは16年の秋華賞馬だ。“秋華賞血統”でもあるだけに、ここで権利を獲得できれば、本番でも十分に面白い存在となりえるだろう。期待したいところだ。
そんなローズSには、武豊騎手が春の牝馬クラシック戦線でコンビを組んでいた馬たちも出走を予定している。
父ディープインパクト、母に仏オークス(G1)などG1・2勝の名牝アヴニールセルタンを持つ世界的良血馬、オヌールもローズSに出走を予定。
同馬は武豊騎手とのコンビでデビューから2連勝。オークス(G1)出走を懸けてフローラS(G2)に参戦予定だったものの、武豊騎手が右足甲を骨折。川田将雅騎手に乗り替わったという経緯がある。
もう1頭はオークスでコンビを組んだクールキャットだ。
C.ルメール騎手とのコンビでフローラSを快勝。オークスへと駒を進めたクールキャットだったが、ルメール騎手はアカイトリノムスメに騎乗することが決まっていたため、武豊騎手と新コンビを結成。レースでは意表を突いて逃げの手で出たものの、14着と大きく敗れている。
ローズSは秋華賞のトライアルレースのため頭数が揃うこともあり、昨年はフルゲートの18頭で行われている。
今回、武豊騎手の騎乗馬が、重賞勝ち馬であるクールキャットや2勝馬のオヌールではなく、場合によっては除外の可能性すらある1勝馬ディヴィーナに決まったというあたりは、やや気になる点でもある。
「もしかしたら凱旋門賞(G1)に乗りに行く可能性が高いのかもしれませんね。今年、武豊騎手と懇意にしているキーファーズの共同所有馬ブルームが、仏G1・サンクルー大賞を制覇。凱旋門賞でオファーが来ればもちろん参戦すると、『日刊大衆』で連載している自身のコラム『武豊 人生に役立つ勝負師の作法』内で答えています。
仮に参戦した場合、コロナ禍の影響で帰国後2週間の隔離期間が発生し、ちょうど秋華賞の週まで騎乗することができなくなります。そのあたりのことも考えられた上で、ローズSでの騎乗馬が決定したのかもしれません」(競馬記者)
武豊騎手は上記のコラムで「凱旋門賞を勝ちたいという思いは、ますます強くなっている」と話している。やはり同騎手にとって凱旋門賞は何ものにも代えがたいレースなのだろう。
まずは秋華賞への権利獲りに向けて、ローズSでの武豊騎手とディヴィーナの快走に期待したいところだ。
(文=冨樫某)
<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。
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