JRA苦境続きの騎手へ恩師から「非情宣告」!? 何度もチャンスを与えた陣営が“降板”に踏み切った原因とは……
「嶋田騎手と手塚師の関係を表す興味深いエピソードがあります。嶋田騎手のお父様が病に倒れた際、手塚師は嶋田騎手に課していた午後の厩舎作業を免除してくれたそうです。
嶋田騎手はそのことを恩義に感じていて『手塚先生は僕が苦しい時、いつも助けてくださいました』と、先のインタビューで答えています」(同記者)
アサマノイタズラは、星野オーナーの所有馬で手塚厩舎の管理馬でもある。自分が苦しいときを助けてくれた恩人に恩返しをしようと、嶋田騎手はこれまで全身全霊をかけて騎乗してきた。にもかかわらず、今になって突然「非情宣告」を受けてしまったきっかけは何だろうか。
「『3、4コーナーで外を回る形になりましたが、結果的に内を突いても良かったかもしれません』と、嶋田騎手が悔しがったのが前走のラジオNIKKEI賞(G3)です。スタートが遅れてしまい後方からの追走を余儀なくされました。開幕週ということで、皐月賞(G1)同様に道中で動くかと思いきや追走するだけで特に何もせず。終始外を回るだけの競馬となってしまいました
陣営としては何度もチャンスを与えながら、さほど結果が出ていないということで経験豊富な田辺騎手へスイッチしたといったところでしょうか」(同記者)
残念ながら、今回アサマノイタズラは乗り替わりとなってしまったが、日曜中山9Rでは全5戦中4戦でコンビを組んで2勝しているキモンブラウン(牝3歳、美浦・手塚貴久厩舎)が出走を控えている。恩師への恩返しするチャンスはまだ残っているだけに、好騎乗を期待したい。
(文=寺沢アリマ)
<著者プロフィール>
大手スポーツ新聞社勤務を経て、編集部所属のライターへ。サラ系・ばん馬のどちらも嗜む二刀流で「競馬界の大谷翔平」を目指すも収支はマイナス。好きな競走馬はホクショウマサル。目指すは馬券的中31連勝だが、自己ベストは6連勝と道は険しい…。
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