JRA競馬界の“七不思議”アールドヴィーヴルは2着まで!? 藤田伸二で女王メジロドーベルとハナ差から23年……あの大物オーナーに続くジンクス

19日(日)、中京競馬場では秋華賞(G1)の前哨戦・ローズS(G2)が行われる。昨年に続き、今年もフルゲートとなる18頭が集結。牝馬三冠最終関門への3枚の切符を争う。
18頭のうち、桜花賞(G1)とオークス(G1)の両方に出走していたのはアールドヴィーヴル(牝3歳、栗東・今野貞一厩舎)とエンスージアズムの2頭だけ。前者は両レースで5着に好走しており、このメンバーに入れば地力は一枚上だろう。
夏を北海道のノーザンファームで過ごしたアールドヴィーヴル。8月20日に帰厩後は坂路を中心に追い切りを重ねてきた。1週前には自己ベストとなる50秒6-12秒8を坂路でマークするなど、万全の状態でトライアルを迎えられそうだ。
管理するのは、今年が開業10年目の今野調教師。これまで重賞には平地・障害合わせて60回挑戦し、5度の2着はあるものの、いまだタイトルには手が届いていない。
一方、アールドヴィーヴルを所有するのは近藤英子氏だ。通算201勝を誇るJRA屈指の個人馬主である。ヴィクトリーで07年皐月賞、カンパニーで09年天皇賞・秋とマイルCSを勝ち、これまでG1を3勝している“強運”オーナーだ。
上記のG1馬2頭以外には、今年のAJCC(G2)を勝ったアリストテレスや17年青葉賞(G2)勝ちのアドミラブルなど総勢9頭が重賞を19勝している。
だが、実はその全てが牡馬によるもの。意外にも牝馬での重賞勝利はまだゼロである。
「近藤英子オーナーは毎年10頭に満たない少数精鋭ながら、コンスタントに活躍馬を出しています。牡馬と牝馬の割合はほとんど変わらないのですが、なぜか牝馬は重賞を勝っていません。
調べてみたところ、これまでのべ48頭の牝馬が重賞に挑戦していましたが、その成績は『0-6-4-38』。アールドヴィーヴルもデビュー2戦目のクイーンC(G3)で惜しい2着でした。この傾向が今後も続くようなら競馬界の七不思議といわれるようになるかもしれませんね」(競馬誌ライター)
牝馬に関しては決して“強運”とはいえない近藤氏。重賞勝利に最も近づいた牝馬の1頭がアールドヴィーヴルの3代母にあたるグレースアドマイヤだ。
96年のダービー馬フサイチコンコルドの半妹として注目を浴び、97年にデビュー。牝馬クラシックとは無縁だったが、4歳春から秋にかけて急成長を見せると、その夏最大の上がり馬として98年の府中牝馬S(G3)に臨んだ。
鞍上・藤田伸二騎手(当時)を背にグレースアドマイヤは3番人気。断然の1番人気は、当時G1をすでに3勝していたメジロドーベルだった。
グレースアドマイヤは、メジロドーベルを徹底マークする形で道中は中団を追走。4コーナー手前でメジロドーベルが先にスパートすると、グレースアドマイヤも府中の長い直線で必死に追いすがった。最後は一完歩ずつ差を詰め、2頭が鼻面を並べたところがゴール。写真判定の結果は、メジロドーベルがハナ差先着していた。
あれから23年。近藤オーナーは節目の重賞20勝目を待望の牝馬で飾ることはできるか。もしその勝利をグレースアドマイヤの曾孫アールドヴィーヴルで達成できれば、感慨もひとしおだろう。
(文=中川大河)
<著者プロフィール>
競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。
PICK UP
Ranking
11:30更新
JRA 鼻血を出しながら未勝利馬が初勝利! ウオッカ、オルフェーヴルら過去の名馬も苦しんだ難病、サラブレッドに及ぼす鼻出血の影響が人間と決定的に異なる理由とは
武豊が社台に干された「曰く付き」阪神JF……”引退説”が囁かれた大スランプの原因「ダンスファンタジア事件」とは
横山和生「謎」の降板にファンから賛否の声…朝日杯FSで無敗の主戦に非情采配- 川田将雅「強奪疑惑」にファンから賛否!? 元関西4位の3年ぶりG1騎乗は白紙か
- JRA「毛色の再現が困難」で落選!? アイドルホースオーディション堂々の「トップ10入り」ソダシ母が“諸事情”でまさかの無念……
- ジャックドールのG1制覇はパンサラッサのお陰!? W豊がもたらしたそれぞれの栄冠、令和のサイレンススズカVSツインターボの「不毛な論争」に終止符
- 天皇賞・秋でビワハヤヒデ、ウイニングチケットを撃破!武豊の同期が輝いた毎日王冠
- 武豊とトゥザヴィクトリー「幻想」の終焉…世界を驚かせた2着から22年、ドバイワールドCに戻ってきた「当たり前」
- JRA武豊&幸四郎、横山親子、吉田兄弟……オークス(G1)はファミリー入り乱れ!? 最も“ハイ”な戦いは桜花賞で「因縁」アノ義理の親子?
- 「30戦0勝」横山和生、「51戦2勝」川田将雅をC.ルメールが圧倒!? 天皇賞・春(G1)の「3強」馬は互角でも…
関連記事

JRA武豊を「確保」した“競馬界と無縁”の調教師にファン歓喜!? 福永祐一も絶賛した腕利きとローズS(G2)で権利獲り!

JRA【ローズS(G2)展望】調教「5馬身遅れ」もC.ルメール2戦2勝クールキャットが中心!? 姉デゼルの無念を……川田将雅オヌールにもチャンスあり

JRA現場サイドの「造反行為」は危機意識の欠如から!? 丸山元気、江田照男は無事復帰も……、関係者が漏らした不満の声

JRA 「森秀行マジック」の真骨頂はこれだ! ヘヴィータンクやヨシオの“奇策”だけにあらず、“グローバルエージェント”と評価される名伯楽の馬主最優先主義

JRA武豊を「確保」した“競馬界と無縁”の調教師にファン歓喜!? 福永祐一も絶賛した腕利きとローズS(G2)で権利獲り!















