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JRAルメール・デムーロさえ霞む「月曜日の帝王」!? セントライト記念(G2)この夏「最大の上がり馬」の超強力援軍はあの男

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 今週の中央競馬は、中京と中山で18日(土)から20日(月)の3日間開催。台風14号の影響が懸念されたが、まず土曜競馬が開催できたのは幸いだ。

 年に数回ある3日間開催は、多くの場合全休日の月曜日にレースが開催され、翌火曜日が全休日となる。特に騎手は調整が難しく、翌週にかけてリズムを崩しやすくなるといわれている。

 リズムを保つ以上に大変なのが体力面だ。例えば週休2日に慣れているサラリーマンが、めったにない“土曜出勤”をすれば心身ともにかなりつらいはず。体を酷使する騎手ならなおさらだろう。

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 そんな3日間開催の月曜競馬を得意とする騎手がいる。先週の京成杯AH(G3)をカテドラルで勝ち、勢いに乗る戸崎圭太騎手だ。今週は3日間すべて中山で、土曜8鞍、日曜5鞍、そして月曜7鞍の合計20鞍の騎乗を予定している。

 そして、戸崎騎手が月曜の中山メイン・セントライト記念(G2)でコンビを組むのが、夏の上がり馬ソーヴァリアント(牡3歳、美浦・大竹正博厩舎)だ。

 半姉のマジックキャッスルは昨年の秋華賞(G1)で2着に入るなど、3歳秋に上昇カーブを描いて見せた。弟は昨秋に薬物による失格という一頓挫もあって、春のクラシックには間に合わず。夏の札幌で自己条件を2連勝したが、その勝ちっぷりから春の実績組と違わぬ評価を受けている。

 その鞍上が月曜競馬に強い戸崎騎手なら、期待はさらに膨らむ。実際に月曜競馬のデータをひもとくと2016年以降、戸崎騎手は東西の全騎手で最も多い29勝を記録。2位C.ルメール騎手の25勝、3位M.デムーロ騎手の23勝を上回っている。

「戸崎騎手はもともと南関東の大井競馬出身。中央とは違い、主に平日の5日間がレース日です。そのため騎乗回数がとにかく多く、最も多いときで年間1700鞍以上に騎乗していました。戸崎騎手がJRAに来て8年ほどたちましたが、土日開催に慣れた中央騎手に比べると、体力があるのかもしれません」(競馬誌ライター)

 戸崎騎手がかつて南関で培ったスタミナをセントライト記念で披露できれば、ソーヴァリアントの勝利は近づくかもしれない。

 ただ、一方で管理する大竹調教師には一抹の不安が残る。

 大竹調教師は戸崎騎手とは対照的に月曜競馬の成績がイマイチ。16年以降、36戦1勝で勝率は2.8%にとどまっている。さらにソーヴァリアントの最終追い切りに着目したのが前出のライターだ。

「ソーヴァリアントは最終追い切りを15日(水)に行いましたが、ライバルと目されるタイトルホルダーやオーソクレースなど他の多くの有力馬は月曜競馬を見越して木曜に追い切りがかけられました。通常より1日長くなる中4日というレースまでの間隔が悪い方に出なければいいのですが……」(同)

 月曜競馬を得意とする戸崎騎手がソーヴァリアントを勝利に導くのか、それとも月曜苦手の大竹調教師が足を引っ張ってしまうのか……。どちらにしても、その走りに注目したい。

(文=中川大河)

<著者プロフィール>
 競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

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