新天地で「再ブレーク」ロードクエストにまさかの「ハプニング」!?パートナーがピンチを脱出した仰天プラン
28日、盛岡競馬場で岩手県知事杯OROカップ(M1)が行われ、山崎誠士騎手が騎乗の1番人気ロードクエスト(牡8歳、大井・渡辺和雄厩舎)が優勝。前走のせきれい賞に続き岩手競馬の芝重賞を連勝した。
14頭立てで行われた芝1700m戦。JRA時代はリステッド競走で2着の入着歴があるツーエムマイスターが軽快に飛ばすなか、ロードクエストは中団の7番手を追走。
勝負所でインコースを通って4コーナーで2番手まで進出して最終コーナーへ。直線半ばでツーエムマイスターを抜かし単独先頭へ躍り出ると、ゴール板までJRA元オープン馬アーバンキッドの強襲を凌ぎ切った。会心の勝利に山崎騎手は右手でガッツポーズを見せた。
ロードクエストが地方競馬に移籍前、JRA在籍時にクラシック有力候補の一角だったことを思えば、かつてのような勢いはないかもしれない。
しかし、レース後に山崎騎手が「これからもまだまだやってくれると思います」と、今後の活躍にも太鼓判を押してくれたことは、陣営にとっても明るい材料となったはずだ。
そんな山崎騎手だが、実はレース以外の場面でちょっとしたハプニングが発生していた。
「実はレース前に自身の勝負服を忘れてしまったみたいですよ。…そのため、急遽用意した服でなんとかピンチを切り抜けたようです」(競馬ライター)
地方競馬の勝負服は、馬主服の中央と違って、基本的に騎手服だ。今回のOROカップは馬主服も認められているが、ロードクエストの場合は山崎騎手の勝負服で臨む方針だったようだが……。
「なんと、山崎騎手が急遽勝負服の代わりに着用したのがアンダーアーマー製のアンダーシャツだったと……」(同ライター)
勝負服とアンダーシャツ、どちらもポリエステルやナイロンが用いられている共通点はあるが見た目が全く違う。そもそもアンダーシャツは単一色が基本であるのに対し、勝負服は柄や色が様々だ。当然、アンダーシャツが勝負服の代わりになるとは考えにくい。
「ただ、山崎騎手の勝負服が元々赤色単一なんですよ。つまり、赤色のアンダーシャツを着れば遠目からは勝負服を普通に着用しているように見えるんです(笑)。もちろん、よく目を凝らせばアンダーアーマーのロゴなどが見えて、すぐ分かりますが」(同ライター)
JRAでは勝負服を忘れるとJRAが代わりの勝負服を用意してくれるが、過怠金などの制裁が発生する。幸いにも岩手競馬の制裁情報を見るかぎり、今回の件に対して過怠金は発生していない。山崎騎手とすれば、思わぬ失態を犯してしまったが見事優勝と制裁を受けずに済んだようだ。
管理する渡辺師によると、今後古巣のJRAの芝に挑戦することも視野に入っているというロードクエスト。その際、山崎騎手が騎乗することになれば、くれぐれも勝負服を忘れないように気を付けて欲しいところだ。
(文=坂井豊吉)
<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……
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