JRA シャフリヤール世代「最後の大物」が9馬身差デビュー! セレクトセール1.7億円馬のディープインパクト産駒が異例の「地方」スタート
18日に行われた門別1Rで、異色の3歳馬サトノペルセウス(騸3歳、門別・田中淳司厩舎)がデビュー戦を迎えた。
すでに1つ下の世代の馬たちが続々とデビューを迎えている中、3歳の夏というこの時期に、ひっそりとデビュー戦を迎えたサトノペルセウス。スタートこそ若干出遅れたが、二の脚の速さを利かせてハナへ。楽な手応えで直線を迎えると後続をグングン突き放し、最後は9馬身差の圧勝を飾った。
それもそのはず。実は社台ファーム生産のサトノペルセウスは父がディープインパクト、母が伊1000ギニー(G3)優勝馬という良血だ。19年のセレクトセール1歳で、サトノダイヤモンドなどでお馴染みの里見治氏によって約1億7000万円で落札された超エリートである。
そんな期待の高額馬だからこそ、当初のデビューは中央競馬が予定されていた。しかも昨夏に栗東・藤原英昭厩舎へ入厩したサトノペルセウスは、2歳新馬ながら古馬オープンのグレートタイムや後にデイリー杯2歳S(G2)を制するレッドベルオーブに調教で先着を果たしており、POGを楽しむ競馬ファンからも高く注目されていたのだ。
しかし、サトノペルセウスが中央競馬で出走することは無かった。今年5月22日に中央競馬の登録を抹消され、ホッカイドウ競馬へ転入することとなった。
いわゆる都落ちといった状況だが、地方競馬で複数回レースに勝利すると、中央競馬へ転入する権利を得ることができる。2・3歳の場合は地方競馬で2勝以上、4歳以上の場合は3勝以上すると中央競馬再転入が許される。
サトノペルセウスは既に1勝しているため、あと1度レースへ勝利すると中央競馬へ戻ることができ、1勝クラスから再スタートすることができる。
今回はダート1200mのレースだったが、ディープインパクト産駒ということで血統的に本質は芝が合うはずだ。藤原英厩舎に所属していた頃は「トモの緩さはあるけど芝に行って、いいキャンター。500キロくらいあって見栄えがする。走りが軽くていい感じ」と、高く評価されていただけに、JRAに戻っても活躍が期待できそうだ。
(文=寺沢アリマ)
<著者プロフィール>
大手スポーツ新聞社勤務を経て、編集部所属のライターへ。サラ系・ばん馬のどちらも嗜む二刀流で「競馬界の大谷翔平」を目指すも収支はマイナス。好きな競走馬はホクショウマサル。目指すは馬券的中31連勝だが、自己ベストは6連勝と道は険しい…。
PICK UP
Ranking
23:30更新- 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 帝王賞でウィルソンテソーロ降板も決定済み…気になる「鞍上交代」はやっぱりアノ人?
- 【NHKマイルC】アスコリピチェーノ主戦を背に追い切りも「鞍上未定」の怪…レース当週C.ルメール復帰予定、何かしらのサプライズも?
- 三浦皇成「これはモノが違う」悲願のG1初制覇が目前で霧散…「今後、ダート界を引っ張る馬になってほしい」宿敵レモンポップへ1年越しの挑戦状
- 藤田菜七子「日本ダービー騎乗」は幻に!? 武豊シュガークン×エコロヴァルツ「究極の二者択一」ダービー鞍上問題はスピード決着
- 「シャンパンカラーが勝つよ」昨年のNHKマイルCで9番人気の激走を見抜いた“凄腕”が指定したのは、ジャンタルマンタルでもアスコリピチェーノでもないまさかの激走穴馬
- 「信じた俺がアホ」天皇賞・春(G1)大本命テーオーロイヤル優勝も「自信の1点勝負」は空振り…藤田伸二氏が前夜に感じ取っていたドゥレッツァの危険な前兆
- 大躍進の「若手騎手」が日本ダービー初騎乗へ!「因縁」川田将雅ジャンタルマンタルはNHKマイルCへ…武豊シュガークンに迫る末脚で優先権獲得
- 天皇賞・春(G1)テーオーロイヤルだけじゃない! 皐月賞「大逃げ」メイショウタバル、高松宮記念1番人気ルガルなど「個性派の宝庫」三嶋牧場がスゴイ
- JRA「出禁」になったO.ペリエ「税金未払い」騒動!? L.デットーリ「コカイン使用」K.デザーモ「アルコール依存症」過去の”外国人騎手トラブル”に呆然……
- どれだけハズレても我々は「バッターボックス」に立たせてもらえる! 悔いを残したくないからこその大ダメージ…競馬と後悔の実に深い繋がり【徒然なる神のくず競馬トーク】
関連記事
JRA メイケイエールの平地調教再審査に「疑問」の声!? 武豊「心配してなかった」単走ストレスフリーの合格に「意味あるのか」との声も
JRAジェンティルドンナ世代の重賞4勝名牝に「偽物」疑惑!? ノーザンファームを舞台に超絶紛らわしい「出世争い」が勃発!
JRA「騎乗停止」武豊×オルフェーヴルで池添謙一の人生変わった!? 泥沼「8連敗」C.ルメールは何故「クロノジェネシス×凱旋門賞(G1)」を断念したのか【週末GJ人気記事総まとめ】
オルフェーヴル凱旋門賞「クビ差2着」を支えた伝説のパートナー! クロノジェネシス・ディープボンド好走の鍵を握る「縁の下の力持ち」は?
JRA福永祐一&M.デムーロ台頭に危機感!? 「マイネル軍団」エースの座“防衛”“へ200万馬券演出「あの騎手」のハングリー精神に期待!!