JRA マカヒキに「激走」の可能性が急浮上!? 凱旋門賞(G1)大敗から5年、「異例」の8歳秋を迎えたダービー馬についに揃った「買い条件」
先週3日、パリロンシャン競馬場の凱旋門賞(G1)に挑んだクロノジェネシスとディープボンドは、それぞれ7着と14着に敗戦。グランプリ3連覇中のエースと、前哨戦のフォワ賞(G2)を勝って急浮上した両馬に悲願達成の期待が集まったが、またしても世界の高い壁に弾き返される格好となった。
その凱旋門賞に、今から5年前の2016年に挑戦したマカヒキ(牡8歳、栗東・友道康夫厩舎)が、今週末に阪神競馬場で開催される京都大賞典(G2)で戦列に復帰する。
同馬はもはや説明不要の16年の日本ダービー馬。同年秋に、凱旋門賞制覇を目指してフランスに遠征。前哨戦のニエル賞(G2)で差し切り勝ちを決め、本番では日本のオッズで1番人気に支持されたが、終始外々を走らされる厳しい展開などもあって14着と大敗した。
帰国初戦となった17年の京都記念(G2)は、鞍上にR.ムーア騎手を迎えて単勝1.7倍の支持を受けるも3着。以来、前走の天皇賞・春(G1)8着に至るまで連敗街道が続いており、近年では「いつまで走るのか」や、「もうすぐ(同年代で菊花賞馬の)サトノダイヤモンドの仔と対戦」といった話題ばかりがネット上で多く取り沙汰されている。
そんなマカヒキだが、今回の京都大賞典では激走の可能性が浮上している。
G1で苦戦が続いている同馬だが、ことG2に限ると【2-1-2-1/6】、勝率33.3%、連対率50%、複勝率83.3%の好成績。唯一の着外、17年の毎日王冠(G2)では6着に敗れているが、最後の直線で進路取りにやや手間取っており、スムーズであれば3着はあったかのような勢いで突っ込んで来ている。数字的に見れば、G2戦では力上位であるといえるだろう。
また、ダービー馬だけに芝2400mの距離もほぼピッタリだといえそう。同距離の成績は【2-0-0-4/6】。着外は4回あるが、うち2回はジャパンC(G1)で4着まで来ており、もっともパフォーマンスを発揮できる距離とみて間違いなさそうだ。
久々の美酒に向けて、1週前追い切りでは僚馬ポタジェ、ヒートオンビートと3頭併せを消化。ここにきて気配は抜群のようで、管理する友道師は『日刊スポーツ』の取材に「今でもさすがという動きをする。若い馬にも負けていない。力の衰えはない」という力強いコメントを残している。
「マカヒキは昨年のJCで9着に敗れましたか、今回、同じく京都大賞典に出走を予定しているキセキとは僅かクビ差。そのキセキが『netkeiba.com』の予想オッズで4番人気なのに対し、マカヒキは10番人気ですから、馬券的にも妙味が発生しそうです。
これまでG2では堅実に走っており、最後の勝ち星となっているニエル賞も、京都大賞典と同じ芝2400mのG2戦です。中間も好気配を見せているようで、今回はついに買い条件が揃ったといえるかもしれません」(競馬誌ライター)
ダービー馬としては異例の8歳秋を迎えるが、次が通算の24戦目。キャリア的にみれば、もう一花咲かせても不思議ではない。好条件が揃う今回、天下のダービー馬を軽視して痛い目に遭わないよう気をつけたいものだ。
(文=冨樫某)
<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。
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