
【非業】原因不明の死を遂げた米国最強馬の「忘れ形見」が10馬身差圧勝デビュー! 武豊アウォーディーらを蹴散らしたドバイWCから4年、未だ死因わからず
9日、阪神競馬場で行われた6Rの新馬戦は、3番人気のジャスパーグレイト(牡2歳、栗東・森秀行厩舎)が10馬身差で圧勝。2016、17年にダート世界最強を誇った米国のアロゲート産駒がド派手な日本初勝利を挙げた。
「楽に逃げられた分、最後も脚を使えました」
10頭立てダート1800mのレース。鞍上の岩田望来騎手の言葉通り、好スタートを決めたジャスパーグレイトは特に競りかけてくる馬もおらず、楽にハナへ。1000m通過が64秒という超スローペースに持ち込むと、3、4コーナーからロングスパート。最後の直線では一方的に後続を突き放す独走劇だった。
「モノが違う走りでしたね。この日に同条件で行われた2歳未勝利(1R)の勝ち時計が1:54.0で、ジャスパーグレイトの勝ち時計が1:54.7。岩田望騎手がまんまとスローペースに持ち込んだ分、時計面での評価はできませんが、少なくとも今回のメンバーでは次元が違いました。
(着差がつきやすい)ダートとはいえ10馬身差は立派ですし、道中落ち着いて走れていたことも好感触。次が試金石になると思いますが、今日はノーステッキでしたし、期待できそうです」(競馬記者)
ジャスパーグレイトの父アロゲートは、2016年に5連勝でブリーダーズCクラシック(G1)制覇。特にG1初制覇となったトラヴァーズSでは2着馬に13馬身半差をつけてのレコード勝ちと、世界の度肝を抜くパフォーマンスでその名を一気に高めた。
さらに翌2017年にはペガサスワールドC(G1)の初代王者に輝くと、ドバイワールドC(G1)では日本の武豊騎手のアウォーディーやR.ムーア騎手のラニ、C.ルメール騎手のアポロケンタッキーといったところをまったく寄せ付けずに7連勝を達成。文句なしの世界最強まで上り詰めている。
管理したB.バファート調教師をして「セクレタリアト以来最高の馬」と伝説の三冠馬を引き合いに出すほどの評価を受けた存在だった。
しかし、そんなアロゲートだが、昨年6月に原因不明の病気のために死亡。レントゲンや超音波、CTスキャン、血液検査などあらゆるテストを受けたものの明確な所見は得られないままの安楽死処分だった。非業の死を遂げた本馬はわずか3世代しか産駒を残せず、ジャスパーグレイトらが初年度産駒となる。
「積極的な海外遠征を行っている森秀行厩舎の馬だけに、今後が楽しみですね。特に連覇中のサウジCは来年から国際G1に格付けされますし、森調教師も狙っていると思います。
まだ気の早い話ですが、もしサウジCで結果を残せば、父アロゲートが出走できなかった米国三冠挑戦という可能性も出てきます。日本では貴重なアロゲート産駒だけに、大きな活躍を期待したいですね」(競馬記者)

「色んな競馬ができると思いますし、ポテンシャルはいいものを持っています。これからメンタル面でも成長してくれれば」
レース後、そうジャスパーグレイトへ今後の期待を語った岩田望騎手。米国で一時代を築いた名馬の忘れ形見が、日本で旋風を巻き起こすことを期待したい。
(文=大村克之)
<著者プロフィール>
稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。
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