
JRA天皇賞・秋(G1)はあまりにも「簡単過ぎ」の声!? 二度あることは三度あった、コントレイルとグランアレグリアは鉄板級?

31日に東京競馬場で開催される秋の天皇賞(G1)。現役最強クラスの古馬が集結する伝統の一戦に挑戦するのは3歳馬のエフフォーリア。先週の菊花賞(G1)を5馬身差で快勝したタイトルホルダー相手に皐月賞(G1)では3馬身の差をつける楽勝を演じた。
鞍上にはそのタイトルホルダーで見事な勝利を収めた横山武史騎手。今最も乗れている若手騎手だけに、2週連続のG1制覇に期待が懸かる。
今回、古馬と初対決となるエフフォーリアだが、通用する可能性は非常に高い。なにしろ今年の3歳世代は、過去に例を見ないほどハイペースで古馬相手の重賞を勝利しているからだ。
7月のアイビスサマーダッシュ(G3)をオールアットワンスが勝利したのを皮切りに、現在まで古馬を相手に勝利した重賞は7レースにも及ぶ。先週土曜東京メインでは、今年のNHKマイルC(G1)で2着のソングラインが快勝。その2週前にはNHKマイルC馬シュネルマイスターがダノンキングリーを毎日王冠(G2)で破っている。
そしてなにより、秋G1開幕週のスプリンターズS(G1)では、同じく3歳のピクシーナイトがレシステンシア相手に2馬身差の圧勝を決めたのだ。例年、クラシック組から一枚劣る傾向のある別路線組が、これだけの快進撃を見せたのであれば、皐月賞馬エフフォーリアもこれらに続いたとて驚くこともないだろう。
しかし、この追い風に水を差しそうなのが、すでに3レースが終了した秋G1における騎手の顔触れだ。すでにネットやSNS界隈で噂となっていたのが、馬券圏内に入った騎手に代わり映えがしないことである。
以下はこれまでのG1・3レースの上位3着以内の騎手。(敬称略)
スプリンターズS(G1)1着福永祐一、2着ルメール、3着吉田隼人
秋華賞(G1)1着戸崎圭太、2着ルメール、3着福永祐一
菊花賞(G1)1着横山武史、2着ルメール、3着福永祐一
御覧の通り、3レース連続で馬券圏内に入っているのが、C.ルメール騎手と福永祐一騎手の二人。着順の前後が入れ替わることがあっても、毎回堅実に好走しているのだ。
すでに二度あることは三度あるという意味では、天皇賞が四度目に該当するため、そんなにうまい話もそうはないと思いたくなる頃合いだが、それぞれの騎乗馬を見ると福永騎手はコントレイル、ルメール騎手はグランアレグリアなのだから信憑性が増してくる。
その一方で、吉田隼人騎手の騎乗馬はいなくとも、横山武騎手のエフフォーリアと戸崎圭太騎手のカレンブーケドールは出走を予定。両名とも勝ち馬に騎乗していただけに、福永&ルメールの牙城を再び崩すならいずれかになるかもしれない。
この傾向が続くなら、馬券攻略的には福永騎手とルメール騎手のワイド1点。または、両者を入れた3連複で流せばほぼ的中が可能なようにも思える。
いずれも人気が確実な馬に騎乗するため、配当的な妙味はない。幸い週末の天候には恵まれそうで良馬場開催が濃厚なら重馬場開催のような紛れも少ないだろう。
ここは思い切って大きく勝負してみるという手も面白いか。
(文=高城陽)
<著者プロフィール>
大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。
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