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【訃報】ゴールドアリュール死す。偉大なるダート王の「弔い」を懸け頂上決戦に挑むゴールドドリームとコパノリッキーに訪れた「神の御業」とは

go-rudoaryu-ru.jpgゴールドアリュール(JBISサーチ公式サイトより)

 18日の京都4Rで13番人気の低評価を覆して勝ったアスターゴールドは、何かを感じ取っていたのかもしれない。いや、もしかしたら偉大なる父に背中を押されたのかもしれない。

 奇しくも自身が制したダートの頂上決戦フェブラリーS(G1)が明日に控えた18日、日本最高のダート種牡馬ゴールドアリュールが、心臓疾患によりこの世を去った。

 繁殖シーズンへ今年もすでに5頭の種付けを済ませており、サンデーサイレンス系を代表するダート種牡馬として確かな存在感を放っていたゴールドアリュール。

 繋養先の社台スタリオンステーションの三輪圭祐氏はJRAのHPを通じて「種牡馬らしい我の強い性格でプライドも高く、現在、当牧場の柱となっているスタッフたちが若い頃には、苦労しながら種牡馬の扱い方をこの馬から学んだようです。そういう意味で人を育ててくれた馬でもありました。ご冥福をお祈りいたします」とコメントを発表している。

 今や交流重賞で圧倒的な実績を誇っている主戦の武豊騎手に、初めて大井競馬場の重賞の勝ち方をレクチャーしたジャパンダートダービー(G1)を始め、史上唯一中山で行なわれたフェブラリーS(G1)を制するなど印象的なレースを彩ったゴールドアリュール。

 G1通算4勝を上げ国内で無敵を誇っていた頃、本来であればその強さを世界に知らしめる立場にあったが、イラク戦争の勃発によりドバイワールドカップ(G1)挑戦を断念せざるを得なかった悲運の名馬でもある。

 また、種牡馬入りしてからも2005年にスマートファルコンとエスポワールシチー、オーロマイスターという3頭のG1馬を同世代に輩出するなど、その驚異的な能力を惜しみなく産駒に伝えた名種牡馬だった。

 その輝きは今なお失われず、19日のフェブラリーSにもゴールドドリームとコパノリッキーの2頭が出走。さらに今年の3歳馬にも「10年に1頭の逸材」と噂される大物エピカリスが同日のヒヤシンスSで、キタサンブラックの妹として大きな注目を浴びているテーオーメーテルもデビュー戦が控えており、亡き父の”弔い”を懸けて走ることとなった。

 往々にして様々な「奇跡的な偶然」が起こるのが競馬だが、明日のフェブラリーSにスタンバイするゴールドドリームとコパノリッキーの2頭は共に「黒帽」の2枠で登場する。

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