
JRA「徹頭徹尾」日本人騎手を軽視!? R.ムーアに“外国人信者”の調教師が早くもご機嫌伺い?
28日に東京競馬場で開催されるジャパンC(G1)の2週前登録が発表された。メンバー的には、これが引退レースでもあるコントレイルが主役。そこに今年のダービー馬シャフリヤールがどう挑むかという構図だろうか。
とはいえ伏兵馬も多数いる。中でも有力外国馬2頭を送り込むA.オブライエン厩舎は注目したい。
先日発表された情報によるとジャパンに武豊騎手、ブルームはR.ムーア騎手が騎乗を予定しているようだ。欧州馬だけに時計勝負になりやすい日本の馬場への適性に疑問は残るものの、鞍上や日本の競馬をよく知るオブライエン厩舎だけに不気味な存在となりそうだ。
そんな中、別の意味で来日を喜んでいるのがノーザンファームと関東の堀宣行調教師らしい。
堀師は大きなレースでまず外国人騎手が再優先。最近では松山弘平騎手の起用も目立つようになったが、それは外国人騎手の来日が制限されている状況下でのもの。それ以前だと春はD.レーン、夏はJ.モレイラ、秋冬はR.ムーアと常に外国人騎手に厩舎の主戦を任せてきた。
背に腹は代えられぬとC.ルメール騎手に依頼することもあったが、彼は藤沢和雄厩舎との義理を優先して選んでもらえない事も多々。その影響もあってか今年は勝ち星も伸び悩み、このままでは近年で最低の成績になりそうな現状となっている。
「それだけに来年以降、短期免許で来日を予定している外国人騎手からいいイメージを持ってもらおうと相当力を入れているみたいですよ。なんせ外国人騎手は結果にシビアですからね。
そのため、いい馬を用意できなかったり、有力馬が少ない厩舎に籍は置きません。堀師は勿論、ほかの調教師もジャパンCウィークには厩舎で勝ち負けになる馬を集結させてムーア騎手に託す予定です」(競馬記者)
また、堀厩舎だけでなくノーザンファーム勢も、ムーア騎手のために有力馬を多数スタンバイしているようだ。
「ただ、あのムーア騎手でもあまり多くのレースを依頼すると、本人のパフォーマンスが下がるとの事で、モチベーションにも配慮しているらしいです。絶対に勝ち負けになる馬を土日で10鞍くらい厳選して依頼するだろうという噂も耳にしました」(同)
勝算の高い馬のみに騎乗馬を絞るスタイルは、日本人騎手でいえば川田将雅騎手のイメージに近いかもしれない。
いずれにしてもジャパンCを皮切りに、また多くの外国人騎手が短期免許を取得して来日することもそう遠い話ではないだろう。頭一つ抜け出した感のある横山武史騎手をはじめ、頭角を現しつつある若手騎手にとって、外国人騎手再来は脅威となるに違いない。
年内のG1はまだまだ残されているだけに、有力各馬との新たなコンビ結成に注目したいところだ。
(文=高城陽)
<著者プロフィール>
大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。
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