JRA桜花賞グランアレグリア、優駿牝馬ラヴズオンリーユー、秋華賞クロノジェネシス「合計G1・13勝」伝説になった2019年牝馬三冠の激闘! 一方、同世代「牡馬」は……
菊花賞、天皇賞春でG1を2勝したワールドプレミア(牡5歳、栗東・友道康夫厩舎)は体調が整わずジャパンC(G1)を回避していたが、そのまま現役を引退することが発表された。
また、ラヴズオンリーユー(牝5歳、栗東・矢作芳人厩舎)は香港C(G1)で、クロノジェネシス(牝5歳、栗東・斉藤崇史厩舎)は有馬記念(G1)を最後に現役を引退することが発表されており、これで2019年に三冠レースを制した牡馬牝馬の現5歳、6頭すべてが引退をすることになる。
そこで注目してもらいたいのが、クラシックを制してからの6頭の成績だ。
・牡馬(クラシック後のG1勝利数)
サートゥルナーリア(G1、0勝)
ロジャーバローズ(G1、0勝)
ワールドプレミア(G1、1勝)
・牝馬(クラシック後のG1勝利数)海外含む
グランアレグリア(G1、5勝)
ラヴズオンリーユー(G1、2勝)
クロノジェネシス(G1、3勝)
見ていただいて分かるように、牡馬3頭でクラシック後G1を勝利したのはワールドプレミアの2021年、天皇賞春の1勝のみ。牡馬3頭は、怪我で引退するなど思うような活躍をすることができず、クラシック後の同世代6頭の成績は牡馬牝馬で対照的な結果となった。
また牡馬の5歳世代全体を見ても、古馬混合戦でのG1は3歳時にアドマイヤマーズが香港マイルで、クリソベリルがチャンピオンズCで勝利を挙げているものの、古馬になってからはダノンキングリーの安田記念のみだ。
一方、牝馬はグランアレグリアがマイルで圧倒的な強さを見せつけG1通算6勝で有終の美を飾り、クロノジェネシスは牝馬で初のグランプリ3連覇、ラヴズオンリーユー、マルシュロレーヌが米ブリーダーズCで勝利するなど、同世代牡馬に比べ、競馬界を盛り上げる明るいニュースが多い印象だ。
そんな中、牡馬で気を吐いているダノンキングリーが引き続き川田将雅騎手とのコンビで、12月12日にシャティン競馬場で行われる香港マイル(G1)に挑戦することが予定されている。
同レースには、通算19戦18勝という圧倒的な成績を収めており、連覇を狙う地元・香港のゴールデンシックスティが出走予定。また日本馬ではマイルG1を制している、1世代上のインディチャンプ、1世代下のサリオスも出走を予定している。
ダノンキングリーにとって初の海外遠征。香港の地でライバルはかなり強敵になるが、ここで勝利することにより、牡馬5歳世代の意地を見せてくれることに期待したい。
(文=長尾りょう)
<著者プロフィール>
はじめての競馬、ジャパンCで5番人気シュヴァルグランの単勝を当て、競馬にハマる。オルフェーヴルのように強いが、気性が荒く、成績にムラのある馬が大好き。今までで1番忘れられない馬券は、2018年の有馬記念ブラストワンピースの単勝。
PICK UP
Ranking
17:30更新- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
- 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
関連記事
元JRA安藤勝己氏も苦言した「いばらの道」!? レイパパレはC.スミヨンと新コンビで香港C(G1)参戦も、距離不安は拭えず…
JRAマイルCS(G1)グランアレグリア「ルメール酷評」中2週をなぜ繰り返すのか。集大成の完敗と「15連勝」香港マイル界の絶対王者の存在
JRA【ステイヤーズS(G2)展望】横山典弘「27年連続重賞V」へ一球入魂!? 渾身騎乗「再現」でオセアグレイト連覇へ
JRA【チャンピオンズC(G1)展望】純白の女王ソダシがダート界に殴り込みも苦戦必至!? “連覇”狙うチュウワウィザード、カフェファラオが巻き返しへ!
JRA【チャレンジC(G3)展望】未完の大器ソーヴァリアントVS 13冠ベビー・ジェラルディーナ! ハイレベル3歳世代の「最終兵器」が激突!