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JRA C.ルメール年間「200勝」待ったなし、早くもリーディング「当確」の裏に日本人騎手と真逆のスタイルが好調の秘訣?

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C.ルメール騎手

 12月に入り、残すところ7日間の開催となった2021年の中央競馬。年間リーディングトップの行方も気になる時期だが、どうやら今年もC.ルメール騎手で決まりのようだ。同騎手がもしも最多勝を獲得すれば17年以来、実に5年連続でリーディングジョッキーに輝くことになる。

 先週の競馬が終わった時点で、ルメール騎手がJRAで挙げた勝ち星は186勝ともはや独走状態。136勝で2位の川田将雅騎手とは、いつの間にか50勝もの大差がついていた。

さらにライバルは12日の香港国際競走に騎乗を予定しているため、日本国内で今週末の騎乗はなし。また政府の打ち出した新型コロナウィルスの水際対策の影響で、今週はおろか「いつ帰れるのか」と懸念の声も上がっている。

 対照的にルメール騎手は、阪神JF(G1)で有力馬ステルナティーアに騎乗するほか、3週間後に迫った有馬記念(G1)でもラストランとなるクロノジェネシスをエスコートする。この状況が続けば、昨年に続く200勝の大台突破はもちろん、18年に記録したキャリアハイの215勝をも更新する可能性すらある。

 もはや5年連続全国リーディング1位がほぼ「当確」の1年を振り返れば、まずは年末年始にかけて休暇を取得することが、ルメール騎手の恒例行事となっている。今年も東西の金杯(G3)が開催される1月5日は騎乗せず、9・10・11日の3日間開催から始動した。さらに「暑いのが苦手」と噂されているだけに、夏の間も自身のSNSでは北海道でゴルフを満喫する姿を公開するなど、適度にオンとオフを使い分けているようにみえる。

 ただしバカンスを取ったとはいえ、それでも今年1年を通じて好結果を出し続けた。グランアレグリアとのコンビで制したマイルCS(G1)など、好騎乗レースを見せてくれたことは事実である。

「勤労こそ美徳」という固定概念が定着している日本人に対して、定期的にバカンスを取りながら全国リーディングトップの座を守り続けていることに異論を挟むファンは居ないはずだ。

 言わずもがな、ジョッキーはファンの想像以上に過酷な職業だ。特にJRAの騎手は、日本独特の“四季”を通じてコンディションを整えなければならない厳しさがある。一般人でも過ごしやすい春や秋などは身体も動くし、ケガもしにくい。しかし酷暑が続く夏場や、これから厳冬期を迎える冬場など、気温の差が激しいシーズンを通じて体調を整えながら、一定のパフォーマンスを発揮することは相当タフだといえる。

 ただでさえ、常に落馬などの危険と隣り合わせのジョッキー稼業。さらに世界的に見ても、日本のように1年間を通じて競馬が開催される国は珍しい。こうした背景があるからこそ、ルメール騎手のようなオンとオフを使い分ける「メリハリ感」のある騎乗戦略がマッチしているのかもしれない。

 いずれにせよ年間リーディング順位が決定するこの時期だからこそ、ルメール騎手を含めた全てのジョッキーたちに対して、改めて敬意を払いたい。

(文=鈴木TKO)
<著者プロフィール> 野球と競馬を主戦場とする“二刀流”ライター。野球選手は言葉を話すが、馬は話せない点に興味を持ち、競馬界に殴り込み。野球にも競馬にも当てはまる「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」を座右の銘に、人間は「競馬」で何をどこまで表現できるか追求する。

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