
JRA横山典弘「よく頑張った」にクラヴェル陣営でさえ不満隠せず!? 日経新春杯(G2)“無責任” コメント糾弾から一転して大絶賛の顛末
15日、中京競馬場で行われた愛知杯(G3)は7番人気のルビーカサブランカが勝利。同馬の勝利により、一躍有名になったのが昨年5月に同じ中京で行われたシドニーT(3勝クラス)だ。
後の愛知杯優勝馬を3着に下したソフトフルートは、エリザベス女王杯(G1)・愛知杯と続けて4着に善戦。2着のアカイイトは昨年11月にエリザベス女王杯を制して、G1馬の仲間入りを果たした。
そんなハイレベルな一戦で惜しくも3頭に続く4着に敗れたのが、翌日の日経新春杯(G2)に出走したクラヴェル(牝5歳、栗東・安田翔伍厩舎)だった。
本馬は鋭い末脚を武器に、シドニーT以降、G1を含む重賞で4戦続けて馬券圏内をキープ。成績の安定感に、シドニーT組が活躍していることも加味されて、同レースでは4番人気と高い支持を得ていた。
レースでは後方を追走し、いつも通り直線に懸ける競馬に徹するため脚を溜める。勝負所では同じ位置にいたプレシャスブルーが外を選択したのに対し、クラヴェルは内を選択。ここまでは前走のエリザベス女王杯のように、馬群を捌いて伸びてくる姿が想像できた。
しかし、直線半ばに入っても一向にエンジンが掛からず。進路を確保出来なかったとはいえ、伸びる気配が全く見られないまま、最後も流れ込むようにゴールイン。デビュー以来、最低着順の8着に敗れた。
「うーん……残念な結果になってしまいました。3着に食い込んだ前走と異なったスローペースで流れは不向きとはいえ、どんなペースでも毎回脚を使ってくれるのが、この馬の魅力です。ですが、今日はそれが見られませんでしたね。
管理する安田翔師が『折り合いを理解し過ぎて、折り合い過ぎている感じでした』と、回答しているように、いつもより大人しすぎたのがかえって悪い方向に出てしまったのかもしれませんね」(競馬記者)

一方、一部のファンは鞍上の横山典弘騎手の騎乗に対し「他人事のように言わないでください」と、不満をこぼしたように、横山典騎手が、レース後の『スポーツ報知』の取材に対し「よく頑張ったんじゃないかな」と、コメントしたことも関係していそうだ。
「横山典騎手は、時折こういった騎乗した本人しか分からないことをいうため、ファンから誤解を招くこともありますからね……。
ただ、今回のコメントは正しいと思います。クラヴェルはレース後に行った検査の結果、肺出血が判明したのです。異変をいち早く察知した横山典騎手だからこそ、大事に至らなかったと思います」(同)
肺出血は、その名の通り肺から出血することを指す。鼻出血と似た症状だが、違いは鼻から血が出ているか否かだという。過去の症例では、13年の宝塚記念(G1)に出走予定だったオルフェーヴルが1週前追い切り後に肺出血が確認され、出走回避したことが有名だ。
競走能力への影響、再発の可能性がともに低いことが不幸中の幸いといえるだろう。今後は症状が治り暖かくなる時期まで、休養させる方針とのこと。完治させ再びターフに戻ってくることに期待したい。
(文=坂井豊吉)
<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……
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