JRA金子真人氏に高まるAJCC(G2)東海S(G2)ダブル勝利の期待感! 急逝ワグネリアンに捧げる土日重賞勝利の勢いは今週も?
今年1月5日、2018年の日本ダービー(G1)などを勝利したワグネリアンが突如、この世を去った。
福永祐一騎手に初のダービー勝利をもたらした同馬は、多くのファンに愛される存在だった。現役中の死という、早すぎる別れにファンや競馬関係者も悲しみに包まれた。そして、愛馬を突然失った金子真人オーナー(名義は金子真人ホールディングス)の悲しみは察するに余りあるものだろう。
そんな、ワグネリアンの死から間もない、先週15日。中京競馬場で行われた愛知杯(G3)で、金子オーナー所有のルビーカサブランカが武豊騎手を背に勝利。さらに2着にも同馬主所有のマリアエレーナが入り、ワンツーフィニッシュを決めた。愛馬が去った直後で、何とか勝利をという思いがあったであろう、オーナー、そして武豊騎手の思いが実った勝利だった。
しかし、それだけでは終わらないのが、この金子オーナーの凄さだ。翌日16日には同じく中京で行われた日経新春杯(G2)を所有馬のヨーホーレイクが勝利。急逝したワグネリアンへの追悼と言わんばかりに、2日連続の重賞勝利となった。
そして、今週行われる重賞レースにも、金子オーナーの所有馬がこぞって出走を予定している。
23日に中山で行われるアメリカジョッキークラブC(G2、以下AJCC)にボッケリーニとポタジェが、同日中京で行われる東海S(G2)には、グレートタイムとハヤヤッコが出走を予定。同日に4頭を重賞に送り出す。
中でもAJCCに出走するポタジェは、2走前の毎日王冠(G2)でシュネルマイスター、ダノンキングリーのG1馬2頭と接戦を演じ、前走の天皇賞・秋(G1)でも6着と善戦。ここでは実績上位で、勝機は十分にありそうだ。また東海Sに出走する2頭もオープンクラスでは安定した成績を残しており、上位を狙える位置にいる。
金子オーナーといえば、稀代の名馬ディープインパクトやキングカメハメハ、クロフネなどのオーナーとして広く認知されている。その他にも、歴代最多のダービー4勝や、白毛馬ソダシでのG1勝利。また、自身が現役時代に所有した種牡馬と繁殖牝馬を配合し、生まれてきた馬を自身で所有するという、まさにオーナーブリーダーの鑑といえる存在だ。
若くしてこの世を去ったダービー馬ワグネリアン。その愛馬が亡くなった直後に重賞を連勝するのは、数々の豪運伝説を持つ金子オーナーならではのドラマといえるだろう。今週末、2週連続で重賞勝利という“第2話”があっても、まったく驚けない。
(文=椎名佳祐)
<著者プロフィール>
ディープインパクトの菊花賞を現地観戦し競馬にのめり込む。馬券はアドマイヤジャパン単勝勝負で直線は卒倒した。平日は地方、週末は中央競馬と競馬漬けの日々を送る。
PICK UP
Ranking
5:30更新- 阪神JFで「好走必至」の穴馬が不可解な乗り替わり…「5馬身違う」最強助っ人とC.ルメールの対決も熱い
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 【阪神JF】リバティアイランド、アスコリピチェーノ、ソダシを超える逸材!? 2歳女王決定戦で買うべき“大物馬主”推奨の2頭
- ドゥラメンテ近親の「元クラシック候補」が反撃の狼煙!ダートのレコードホルダーが芝重賞に再挑戦
- 武豊「来年が楽しみ」ヤマニンウルス不在でも大健闘…フォーエバーヤング擁する世代レベルの高さも証明
- 藤田伸二「酷いレース」のマリーンCにブチ切れ?「何を学んできたのか不思議だわ!」田口貫太に不満爆発
- 「体重超過」大江原比呂が1日でダイエット成功!岩田望来や西村淳也も悩んだ過酷な体重管理
- ミホノブルボンvsライスシャワー連想させた「100分の1」の攻防!同一馬によるワンツースリーは平地競走史上初
- 武豊「非常識な最高速」でチェルヴィニア置き去り…他馬を凌駕する切れにC.ルメール「ドウデュースと同じ走りは出来ない」
- 今村聖奈も「300鞍」争奪戦に参加!? 岩田望来&田口貫太「フランス武者修行」で絶好機迎える“5人の騎手”とは
関連記事
JRA 苦労人ダービージョッキーが「因縁」JRAの舞台に殴り込み!? AJCC(G2)で初挑戦も侮るべからず?「ノーマーク」でこそ本領発揮のG1馬
JRA“父親参観”横山典弘がAJCC(G2)に自信あり!? 「疑惑封印」狙うキングオブコージに隠し切れない勝負気配
JRAタイトルホルダー、オーソクレース撃破も「鞍上問題」が強敵!? AJCC(G2)重賞未勝利の元主戦に師匠からの「恩情」再登板あるか
JRA 「ハンパ騎乗」で前任騎手がクビ!? AJCC(G2)絶好舞台で「リピーター」が戸崎圭太と狙う3年ぶり美酒
JRA【AJCC(G2)展望】「G1級実力」オーソクレースVS遅れてきた「大器」ポタジェ!ボッケリーニは「騎乗停止」明け横山武史が魅力