GJ > 競馬ニュース > 「本当の勝負はこれから」田辺裕信も驚いたG1級のフォースインパクト!モーリス撃破の安田記念(G1)見据える「東京専用機」が無敵の4連勝
NEW

JRA「本当の勝負はこれから」田辺裕信も驚いたG1級のフォースインパクト!モーリス撃破の安田記念(G1)見据える「東京専用機」が無敵の4連勝

【この記事のキーワード】, ,
JRA「本当の勝負はこれから」田辺裕信も驚いたG1級のフォースインパクト!モーリス撃破の安田記念(G1)見据える「東京専用機」が無敵の4連勝の画像1
田辺裕信騎手

 6日、東京競馬場で行われた古馬のマイル重賞・東京新聞杯(G3)は、田辺裕信騎手の4番人気イルーシヴパンサー(牡4、美浦・久保田貴士厩舎)が優勝。昨年の秋華賞(G1)2着馬の1番人気ファインルージュが2着、2番人気に支持された昨年の覇者カラテは連覇とならず、3着だった。

「正直びっくりした。オープンで走っていた馬でどれぐらいやれるかと思っていましたが、いきなりあんなにあっさり差し切るとは……」

 オープン昇級後の初重賞挑戦での見事な勝利は、手綱を取った田辺騎手ですら、驚きを隠せないほどインパクトを残した。

 15頭立て芝1600mのレース。道中は先行馬群から少し離れた、後方2番手の位置から追走した。前走は好位からの競馬で、イルーシヴパンサーはそれまでの2走ではもう少し前目の位置につけていた。

 こちらについて「作戦ではない」と振り返った田辺騎手だが、「馬のリズムを一番に考えた」結果、ペースが流れていたこともあり、深追いしなかった判断が最後の“異次元”の末脚を引き出したのかもしれない。

 何しろ繰り出した上がり3ハロン最速の末脚はなんと33秒1。東京の長い直線を味方に大外をグングン加速し、1頭だけ凄まじい切れ味で先行勢をまとめて飲み込んでしまった。

 これは3着のカラテがマークした上がり2位の33秒9より、0秒8も速かったのだから切れに切れたといっていい。元々末脚には定評のある馬だったとはいえ、同馬のキャリア9戦で33秒1は当然ながら、出色の上がりである。

 そしてこの強烈な武器こそが、フォースインパクトともいえそうな4連勝で重賞初勝利を飾ったイルーシヴパンサーの「G1獲り」を後押しすることになるかも知れない。

 過去10年で2番目に速い勝ち時計1分32秒3も優秀だが、特筆すべきは上がり2位とのタイム差だ。近年で東京新聞杯をステップにG1馬へと輝いた勝ち馬には、2018年リスグラシュー、19年インディチャンプがいるものの、上がり最速でもなければ、ここまでの切れを見せてもいなかった。

「追い込んだ馬の上がり最速を過大評価するのは危険ですが、イルーシヴパンサーの場合は、1馬身3/4と明確な差をつけています。斤量の違いがあるとはいえ、負かしたファインルージュが4歳牝馬トップクラス、カラテも能力分の走りはしている内容でした。

むしろ後方から大外を回した強引な競馬で、突き抜けたことにこそ価値があったといえるでしょう。重賞で相手が強化されたにもかかわらず、4連勝で最も着差がついたことは、(クラスの)壁がなかったということになりますから」(競馬記者)

 一流マイラーの片鱗を見せたパートナーを「コンビを組ませてもらって一戦一戦成長を感じます。落ち着いて挑めるようになった」と評した田辺騎手。最後に「一線級と戦えるようになりましたし、本当の勝負はこれから。頑張ります」と締めくくったように、好感触を掴んだに違いない。

 この勢いが本物なら、G1でも即通用の期待ができそう。4勝2着1回の成績は、東京専用機といっていいほど。田辺騎手の視線の先には、8番人気ロゴタイプとのコンビで最強マイラーのモーリスを撃破した16年以来の安田記念制覇がチラついているはずだ。

(文=黒井零)

<著者プロフィール>
 1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。

JRA「本当の勝負はこれから」田辺裕信も驚いたG1級のフォースインパクト!モーリス撃破の安田記念(G1)見据える「東京専用機」が無敵の4連勝のページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

17:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. 武豊の続投すら脅かした佐々木大輔と快進撃!関西の名トレーナーが「過去最高ペース」で勝ち星を荒稼ぎ
  2. 【秋華賞】チェルヴィニア、ステレンボッシュに重大な不安発覚?牝馬三冠最終戦は“マジックキャッスル級穴馬の下剋上も浮上”で波乱必至!
  3. 【南部杯(G1)展望】王者レモンポップ連覇なるか! 新ダート王ペプチドナイルの巻き返しにも期待
  4. 【秋華賞(G1)展望】ステレンボッシュVSチェルヴィニアの女王対決! クイーンズウォーク、クリスマスパレードら前哨戦好走組にもチャンス
  5. 「助手席に誰も乗っていない」「同乗者は制止不可能だった」謎多きJRAの説明…憶測飛び交う角田大河の函館コース侵入
  6. 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
  7. JRA・G1「トレンド継続」で武豊らにチャンス到来!? 秋華賞(G1)有力馬に騎乗する今年G1未勝利ジョッキーは?
  8. オーギュストロダン回避で「逆輸入対決」は実現せず…武豊、坂井瑠星に注目集まる凱旋門賞
  9. スピルバーグ、ラブリーデイが最後の勝利…天皇賞・秋の王道ステップに変化
  10. 横山典弘ピューロマジック「9秒9」超えた稀代の韋駄天? 超速レコード持ち主はデュランダルに大楽勝