
JRA 「超うれしいです!」1勝クラスなのにM.デムーロの喜び爆発!? 笑顔の正体はクラシック「主役級不在」サンデーレーシングの大物候補

6日、東京競馬場で行われた9Rのゆりかもめ賞(3歳・1勝クラス)は、M.デムーロ騎手の1番人気レヴァンジル(牡3、美浦・堀宣行厩舎)が勝利した。
「堀先生とドゥラメンテの子で勝てて、超うれしいです!」
レース後、喜びを爆発させたのは騎乗していたデムーロ騎手だ。
10頭立ての芝2400mで行われたレース。大外枠から良いスタートを切ったが、無理にハナにはいかず、道中は4番手に控えての追走。1000m通過1分2秒5のスローペースも、折り合いに苦労する事なく、楽な手応えのまま最後の直線を迎えた。
残り400m過ぎで追い出されると、逃げ粘っていたC.ルメール騎手の2番人気ポッドボレットをゴール手前できっちり差し切り。コンビ2戦目でしっかりと結果を残した。
「今日は良かったですね。スタートがとても速かったです。道中も息が入っていましたし、前回のレースでは早目に先頭に立ってソラを使うような所がありましたが、今日は直線に入ってどんどん伸びました」
レースをそう振り返った鞍上も好感触を掴んだようだ。
堀厩舎にとってレヴァンジルは、父ドゥラメンテも管理していた縁のある血統だ。前走からは二冠馬である父の主戦だったデムーロ騎手が騎乗していることもあり、自然と期待も高まる。また、昨年はクラシック未出走に終わった堀厩舎にとっても、楽しみな1頭となった。
前走は惜しくもクビ差の2着に敗れたが、勝ち馬は東京スポーツ杯2歳S(G2)の2着馬アサヒを破った経験があるアスクビクターモアだ。2走前の未勝利勝ちから3カ月の休み明けで馬体重はプラス18キロと余裕のある作りだったことを考えると、内容は決して悪くなかった。
そのこともあってか今回はデビュー以来、初めて単勝1番人気に支持された。馬体重も前回からマイナス6キロと絞れており、見事結果で応えてみせた。
「レヴァンジルを所有するサンデーレーシングにとっても、価値ある勝利だったのではないでしょうか。昨年は、グランアレグリアやクロノジェネシスなどクラブの看板ともいえる名馬達の引退もありました。勿論シャフリヤールやシュネルマイスターなど、タレントは他にもいますが、現3歳世代ではまだ確固たる存在がいません。
事実、昨年暮れの2歳G1戦線においても、阪神JF(G1)のステルナティーア、朝日杯FS(G1)のジオグリフ、ホープフルS(G1)のコマンドラインと、いずれも上位人気を裏切る結果が続いています。今年のクラシック主役級が不在という状況のなか、レヴァンジルの勝利で可能性が広がりましたね」(競馬誌ライター)
次走は未定だが、この時期にダービーと同舞台の東京芝2400mで結果を残せたのは大きな収穫になるはずだ。昨年、日本ダービー(G1)を制したクラブの先輩シャフリヤールに続くダービー制覇へ向けて、また一頭楽しみな新星が誕生した。今後の動向にも目が離せない。
(文=ハイキック熊田)
<著者プロフィール>
ウオッカ全盛期に競馬と出会い、そこからドハマり。10年かけて休日を利用して中央競馬の全ての競馬場を旅打ち達成。馬券は穴馬からの単勝・馬連で勝負。日々データ分析や情報収集を行う「馬券研究」三昧。女性扱いはからっきし下手だが、牝馬限定戦は得意?
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