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JRA「長距離は騎手で買え」は死語!? ダイヤモンドS(G3)過去5年「勝率5%以下」のジョッキーが上位独占の怪

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 19日、東京3400mでダイヤモンドS(G3)が行われ、テーオーロイヤルが破竹の4連勝で重賞初勝利を飾った。

 最後の直線では差し、追込勢が迫るなか一頭先行で粘り切る強い勝ち方で、鞍上の菱田裕二騎手も「本当にポテンシャルは高い馬だと思うので僕自身、馬に負けないように成長できるよう、頑張っていきたい」と、パートナーを褒めたたえた。次走はまだ発表されていないものの、天皇賞・春(G1)が目標となりそうだ。

 さて、競馬における格言の一つとして「長距離は騎手で買え」という言葉がある。ペース配分や道中の駆け引きなど、短距離・中距離以上に騎手の手腕がレース結果を左右するというのは確かに納得だ。

 筆者はこの格言がダイヤモンドSでも当てはまるか検証するべく、出場騎手の2500m以上の勝率データ(過去5年)を取ってレースを観戦していた。誤差はあれど、勝率の高い騎手達が上位に来ると踏んでいたのだが、蓋をあけてみれば驚きの結果であった。

 なんと、上記データの勝率ワースト3の3人によって着内が独占されたのである。良くないデータを引っ張り出してきて恐縮ではあるが、参考に下記をご覧いただきたい。

・芝2500m以上/2017年~ダイヤモンドS前日まで
1着菱田裕二騎手
1-4-5-47/57 勝率1.8% 連対率8.8%

2着田中勝春騎手
0-0-2-7/9 勝率0% 連対率0%

3着石川裕紀人騎手
1-3-1-32/37 勝率2.7% 連対率10.8%

 3人の勝率を合わせても5%に届かないという数字である。ちなみに上位騎手はどの位の率だったかと言うと出場騎手中、勝率1位は菅原明良騎手の17.1%、連対率1位が戸崎圭太騎手の25.9%だった。

 ここまで真逆の結果になると「長距離は騎手買い」の格言を信じて良いものかと思う方もいるかもしれない。約2か月半前に行われた中山3600mのステイヤーズS(G2)についても、上位3人は全員過去5年の長距離勝率が10%以下だった。

 今後予定されている注目の長距離レースと言えば、なんといっても5月の天皇賞・春だろう。京都競馬場の改修により、昨年に引き続き阪神競馬場3200mで開催される。古馬3000m以上では国内唯一のG1レースだ。

 出走メンバーの確定はもちろんこれからだが、格言とは逆の傾向が続くのかという点にも要注目である。安直に格言に飛びついて、大やけどをすることのないよう馬券は慎重に吟味したいものだ。

(文=大井ふみ)

<著者プロフィール>
競馬にハマって3、4年。周りの女性陣に布教活動を試みるもうまくいかず、おじさんの競馬仲間だけが増えていく。大井競馬場でビール片手にナイター観戦にいそしんでいたが、最近はそれすら叶わず自宅観戦の日々。

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