JRA 武豊「能力はあるね」レジェンドにまたもやダートの期待馬登場!? 課題多数も「慣れてくれば……」の荒削り新星とは
19日、阪神競馬場で行われた5Rの3歳新馬戦は、4番人気のメイショウオグマ(牡3歳、栗東・安達昭夫厩舎)が優勝。1番人気のローラスノビリスらに3馬身半差をつける圧巻のパフォーマンスで、デビュー勝ちを飾った。
フルゲート16頭で争われたダート1800m戦。「スタートを五分に切ってくれれば」という安達師の希望通り、メイショウオグマは大きく出遅れることなくゲートを出ると、二の脚の速さで2番手に。
道中は武豊騎手が抑え気味でいったこともあって、メイショウオグマは気の悪さを見せることなく手応え良く追走。各馬が追い始めた勝負所でも、本馬は持ったまま。アッサリ馬群から抜け出して先頭に躍り出ると、あとは突き放す一方。武騎手がスクリーンや後ろを何度も振り返る余裕があるほどの楽勝だった。
圧巻の内容にレースを終えた武騎手は「気難しいところはあるけど、能力はあるね」と、メイショウオグマの素質を高く評価。この先も楽しみな1頭が、またも武騎手のお手馬に加わるかもしれない。
「併走馬が未勝利馬とはいえ、最終追い切りの坂路で楽々と追走先着を果たすなど調教段階から素質が高そうな馬だとは思っていました。
ただ、安達師が『気の悪さがあるのがどうかですね』と、気性面をかなり気にされていました。実際、メイショウオグマが装着したハミは、折り合い面に課題のある馬が付けるトライアビット。しかし、レースでは武騎手が上手く宥めたり、馬具の影響か、そこまで気の悪さは見せませんでしたね。
走破時計は平凡ですが、武騎手がほとんど追っていないなか、1Rの同コースの未勝利戦よりは速い時計ですからね。追っていれば更に時計は詰められたと思いますから、上のクラスでも楽しみな1頭ですよ」(競馬記者)
メイショウオグマは約4ヶ月前から入厩していたが、ゲート難などもあり、デビューが新馬戦開催最終月の2月まで遅れた。課題が多数ある中での初陣勝ちに、安達師は『スポーツ報知』の取材に「上手くゲートを出してくれた。慣れてくれば、とユタカ君も言ってくれてた。難しいところはあるが、能力はある。走るよ」と、笑顔を見せた。
安達厩舎といえば、エスポワールシチーをはじめ数々のダートの名馬を輩出してきた。現在管理するメイショウカズサは、昨年ダート重賞を3勝と活躍している。名門厩舎がこの後、メイショウオグマをどのような馬に育て上げていくか。伸びしろ十分な存在だけに楽しみだ。
(文=坂井豊吉)
<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……
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