
JRA「いいスピードがある」福永祐一も高評価! 武豊が絶賛した大器を近親に持つ好素材が、馬名の「イメージ」を覆す力強い走りで快勝

12日、阪神競馬場の4Rに行われた3歳新馬戦(ダート1200m)は、福永祐一騎手の1番人気メイショウクリフト(牡3歳、栗東・笹田和秀厩舎)が直線突き抜けて優勝。新種牡馬シルバーステートの産駒が、単勝2.1倍の支持に応えてデビュー戦Vを飾った。
フルゲート16頭によって争われた一戦。6枠11番からスタートを切ったメイショウクリフトはポジションを取りに行き、道中は好位2番手を追走。前半600m通過36秒8の流れの中、持ったままの手応えで4コーナーを回り、最後の直線に入った。
逃げたヤマノミドリを交わして先頭に立ち、福永騎手の左ステッキが入れられると、一瞬にして後続との差を広げた時点で勝負あり。最後は外からクラウンスターも脚を伸ばしてきたが、余裕綽々のまま4馬身差でゴール板を駆け抜けた。
レース後、騎乗した福永騎手は「いいスピードがあります。まだバランスをとり切れていませんが、良くなる余地を残しています」と高評価。また管理する笹田師も「骨や筋の心配がなくなればもっと良くなる」と、さらなる上積みに期待する。ここでは力が一枚抜けていた印象で、昇級してからも楽しみな存在になりそうだ。
「メイショウクリフトは、近親に昨年の野路菊S(OP)をレコードで勝ったロンがいる血統。現在、芝で2戦2勝のロンは、主戦の武豊騎手も『フットワークがすごくいい』と絶賛している大器です。同じシルバーステート産駒ですし、メイショウクリフトも今後は芝を試してみるのも面白いかもしれませんね」(競馬誌ライター)
そんなメイショウクリフトだが、SNSやネット上ではその馬名から、国民的人気ゲーム『ドラゴンクエスト4』(スクウェア・エニックス)に登場するキャラクターの「クリフト」を思い浮かべた人も多かったようだ。
とあるお城に神官として仕えているクリフトだが、同じくドラクエ4に登場する姫様キャラのアリーナに片思いをしているものの、思いを伝えられないどころか、隠し撮りしたブロマイド写真を本に挟んで隠し持っていたりする。また極度の高所恐怖症であることから、高いところに連れて行くと泣き出したりもする。
そのため、ファンの間では「クリフト=ヘタレ」というイメージが定着してしまっているのだが、馬のメイショウクリフトは非常に力強い走りをしたため、SNSなどには「名前の印象を払拭する強い勝ち方だった」といった興味深いコメントも投稿されていた。
ちなみに余談だが、前日の2月11日はファミコン版の『ドラゴンクエスト4』が発売されてから、ちょうど32周年の記念日でもあった。
今後は一度放牧に出される予定だというメイショウクリフト。ぜひ本家クリフトのイメージを覆すような活躍に期待したいところだ。
(文=冨樫某)
<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。
PICK UP
Ranking
23:30更新皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客
- ドゥラメンテ「最後の大物」出現なるか。わずか4世代から三冠牝馬リバティアイランドやG1・3勝タイトルホルダー「伝説」の最終世代をピックアップ
- 皐月賞(G1)負かした騎手の頭を叩く「前代未聞」の挑発が物議…M.デムーロが最も愛したネオユニヴァース、最強馬と評したドゥラメンテ
- 有馬記念に続き東京大賞典も「記憶力」が決め手…最強フォーエバーヤングから絞りに絞った2点で勝負!
- 横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- 武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
関連記事
JRA「サイボーグみたい」あの競馬評論家も筋肉を称賛!? サトノレイナス無念引退の国枝栄厩舎、次世代の大物候補が武豊騎手を背にデビュー!
JRA 武豊「痛恨」アクシデントでキタサンブラックの期待馬がスルリ……、自身も大絶賛していた好素材を奪われた裏事情
JRA C.ルメール大本命「どん詰まり」からの大逆転デビュー!? 包囲網に「やってしまったかな…」もディープインパクト譲りの豪脚炸裂!
JRA「抜群の切れ」武豊も大絶賛のブエナビスタ近親がキレッキレ! 桁違いの末脚に調教師も「ジョッキーが上手く乗ってくれた」
JRAシルバーステート産駒“真打ち”が武豊の「悩みの種」に!? 一時はデビューも危ぶまれた「大物候補」と急転直下のコンビ結成!