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JRA「抜群の切れ」武豊も大絶賛のブエナビスタ近親がキレッキレ! 桁違いの末脚に調教師も「ジョッキーが上手く乗ってくれた」

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JRA「抜群の切れ」武豊も大絶賛のブエナビスタ近親がキレッキレ! 桁違いの末脚に調教師も「ジョッキーが上手く乗ってくれた」の画像1
武豊騎手

 29日、東京競馬場で行われた6Rの3歳新馬は、武豊騎手の3番人気アルゲンテウス(牡3、美浦・小島茂之厩舎)が優勝。ブエナビスタの近親にあたるシルバーステート産駒が、デビュー勝ちを決めた。

「まだ気性は幼いですが、リラックスして走っていました。直線の反応は抜群でした。切れましたね」

 レースを振り返った武豊騎手が絶賛した通り、直線の切れ味は目を見張るものがあったアルゲンテウス。能力を感じさせる内容だっただけに、順調なら重賞でも期待できそうな逸材だ。

 良馬場の芝1600mで勝ち時計1分37秒6は、目立つものではないが、注目したいのは末脚の爆発力だ。そもそも時計が遅くなった理由には、前半3F37秒3という極端なスローペースが影響している。

 そんな逃げ先行に有利な流れとなった展開でアルゲンテウスは、スタートで出遅れる大きな不利。並の馬なら少しくらい脚が溜まったとしても、末脚が不発に終わっても不思議ではなかっただろう。

 しかし、鞍上の冷静な判断が素質馬の末脚を十分に引き出したことも大きかった。16頭立てのレースを後方4番手という位置から追走したとはいえ、外から強引に上がることなく、内をロスなく走らせたのが武豊騎手。最後の直線に入るまで、Vロードが開けるのを虎視眈々と待った。

 前半でビハインドを背負った人馬にとって幸運だったのは、残り400m過ぎに内を走る先行馬群と外を回した組の間にスペースが生まれたことである。勿論、そんなチャンスを名手が見逃すはずもなく、ほぼ最短距離で追撃態勢を整えることに成功した。

 2着に入ったブルーグラスソングとゴール前で叩き合ったとはいえ、2頭の脚色の差は歴然。1馬身の差をつけて悠々とゴールしてみせた。

「レースの映像を見た限りでは、運よく進路が空いたように見えますが、慌てなかった武豊騎手の判断も素晴らしかったです。出遅れた上にスローペースという逆境でしたし、騎手によっては後方から外を回す雑な騎乗をしたかもしれません。

ですが、道中でしっかり折り合った状態で抜け出す機会を狙っていたのはさすがでした。愛知杯(G3)のルビーカサブランカでも、後方からインを捌く鮮やかな勝利を挙げましたが、簡単なように見えて、しっかりと見極めていますね」(競馬記者)

 後半3F34秒6のレースラップに対し、アルゲンテウスの上がりは33秒4と切れに切れた。父も初年度産駒が順調な勝ち上がりを見せているシルバーステートだけに、楽しみがありそうだ。

 管理する小島師から武豊騎手に対し「ジョッキーが上手く乗ってくれた」と感謝のコメントが出たのは、まだゲートに不安も残る中、ソエを持っている状態でダメージの残らない騎乗をしてくれたからだろう。

 次走でも再びこのコンビがターフを沸かせてくれる姿に期待したい。

(文=高城陽)

<著者プロフィール>
 大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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