JRA「これ以上ない適任」陣営からもお墨付きの鞍上が最適解!「急造」コンビがオークス2着馬“長女”で満点回答の裏事情

23日、中山競馬場で行われた6R・3歳新馬(芝2000m)は、3番人気エバーハンティング(牝3歳、美浦・小島茂之厩舎)が勝利。好発からハナを奪うと、最後の直線でデュアルレインボーとの叩き合いをアタマ差制した。
鞍上を務めた横山琉人騎手はレース後、「先頭に立つと物見をしていましたが、並ばれてからもうひと伸びしてくれました。物見をする以外はきちんと走ってくれたと思います」と、課題を挙げた上で愛馬の健闘を称えた。
「道中は新馬戦らしい緩い流れでしたが、終始2着馬にプレッシャーをかけられていました。結果的に行った行ったの競馬になりましたが、外差しだったこの日の馬場で牡馬相手に抜かせなかったことは素直に評価していいでしょう。
陣営は次週の東京芝1800mと両睨みだったようですが、今週使ったことがいい方に出ましたね。今後は引き続き中距離を使われていくことになると思います。春には母が2着したオークス(G1)出走を目指して欲しいところですね」(競馬記者)
記者の口から出たエバーハンティングの母というのは2013年のオークスでメイショウマンボの2着に好走したエバーブロッサムのことである。
母は2歳秋にデビューするも、1番人気を裏切り6着に敗退。2戦目で初勝利を挙げたのは年が明けた1月12日だった。その後、フラワーC(G3)とフローラS(G2)で連続2着すると、5番人気のオークスでも2着に健闘した。
3歳秋以降も重賞路線を歩んだが、オークスで燃え尽きていたのか、その後は連戦連敗。二桁着順が続き、結局2勝目を挙げることなく、5歳春の中山牝馬S(G3)を最後に繁殖入りした。
産駒はこれまで2頭の牡馬が中央でデビューしたが、合わせて1勝したのみ(23日現在)。エバーハンティングは待望の牝馬として母とほぼ同じ時期に初勝利を飾った。
そんなエバーハンティングをデビューVに導いた2年目の横山琉騎手。ルーキーイヤーの昨年は9勝に終わったが、今年は絶好調で、これが早くも6勝目。ただし、もともとは騎乗する予定ではなかったという。
「実はエバーハンティングには菅原明良騎手が騎乗予定でした。ところが病気のため急きょ騎乗できなくなったため、横山琉騎手に白羽の矢が立ちました。ただ、このコンビ結成は必然だったかもしれません」(同)
急きょの乗り替わりについて、小島厩舎は公式ブログ『小島茂之厩舎の本音』で、レース前日に次のように綴っていた。
「予定していた鞍上が昨日急に騎乗不可と判明」と、菅原明騎手が騎乗できなくなったことに触れると、「代打の鞍上は横山琉人J 実は坂路で速い時計が出た時ウッドチップコースで行った2度の追い切りいずれも調教を手伝ってくれていたのが横山琉J」と同騎手がエバーハンティングの調教をつけていたことを明かした。
さらに「華奢な馬体を考えると3キロの減量は大歓迎」と410kgでレースに臨んだエバーハンティングに3kgの減量特典がある横山琉騎手は願ってもない代打であることを記し、「レース直前発走練習にも騎乗してくれていたので勝手知ったる馬の背中 勝手知ったる騎手の尻」と続けた。そして「これ以上ない適任者だ」という一文からも横山琉騎手への期待が大きかったことがわかる。
オニャンコポンの京成杯(G3)制覇で波に乗る小島厩舎。そして早くも昨年の9勝に迫る勢いの横山琉騎手。エバーハンティングの次走で再びこのタッグは実現するだろうか。
(文=中川大河)
<著者プロフィール>
競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。
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