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JRA高松宮記念(G1)スプリント王「不在」は波乱のサイン!? 1200m「G1馬ゼロの法則」から浮上するのは実績皆無のあの馬

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JRA高松宮記念(G1)スプリント王「不在」は波乱のサイン!?  1200m「G1馬ゼロの法則」から浮上するのは実績皆無のあの馬の画像1

 今年の高松宮記念(G1)は好メンバーが揃った。

 昨年の2着馬で、香港スプリント(G1)2着の実績があるレシステンシア、阪神C(G2)優勝馬グレナディアガーズ、コントレイル世代No.2といわれたサリオス、シルクロードS(G3)のメイケイエール、阪急杯(G3)のダイアトニック、オーシャンS(G3)のジャンダルム、京都牝馬S(G3)のロータスランド、そして幻の高松宮記念優勝馬クリノガウディーなど、春のG1シーズン開幕に相応しい顔ぶれといえよう。

 だが、このメンバーを見て気付いたことがあるのではなかろうか。そう、芝1200mスペシャリストの称号と言うべき「1200mのG1レースを勝った馬」が不在なのである。

 短距離王決定戦にも関わらず、1200mのG1勝ち馬が不在というのはなかなか稀なこと。実際に過去15年を見ても、同様のケースは2014年のみで、その前は2006年まで遡る。まさに数年に1度の珍事なのである。

 確かに1200mのG1レースは少なく、高松宮記念とスプリンターズS(G1)しかないが、昨年のメンバーはダノンスマッシュ、モズスーパーフレア、セイウンコウセイと1200mのG1勝ち馬が3頭出走していた。

 今回そのスペシャリストが不在の要因は2つ。まず昨年のスプリンターズSを勝利したピクシーナイトが、暮れの香港スプリントで落馬事故に巻き込まれて骨折し、戦線離脱していること。もう一つは、ここ数年の高松宮記念やスプリンターズSを勝利した馬が、昨年から今年にかけて引退したからだ。

 過去に高松宮記念を制したダノンスマッシュ、モズスーパーフレア、セイウンコウセイ。そしてスプリンターズSを勝利したグランアレグリアも引退し、一気に1200mのG1勝ち馬4頭がターフから離れている。

 さてそんな1200mのスペシャリストが不在となる今年の高松宮記念。世代交代を感じさせる状況だが、それがこのレースを混沌とさせている要因ともいえよう。今回は同様のケースであった2014年と2006年を振り返り、どんな馬が制し、どんな馬が上位に好走したのか検証。過去の傾向から今年の注目馬を探ってみた。


■2006年 高松宮記念(G1)

1着 オレハマッテルゼ (4人気)
2着 ラインクラフト  (2人気)
3着 シーイズトウショウ(3人気)


■2014年 高松宮記念(G1)

1着 コパノリチャード (3人気)
2着 スノードラゴン  (8人気)
3着 ストレイトガール (1人気)


 2006年の勝ち馬オレハマッテルゼは6歳牡馬で重賞未勝利、しかもデビュー以来初の1200m戦という経歴。それでも京王杯SC(G2)2着、阪急杯3着と1400mの重賞で好走しており、高松宮記念でも4番人気と上位に評価されていた。

 同年の2着ラインクラフトは桜花賞(G1)とNHKマイルC(G1)の優勝馬だが、こちらもこの高松宮記念が初めての1200m戦。また3着のシーイズトウショウは、重賞を3勝するなど1200m戦を得意としていた。

 つまり上位2頭は別の距離で実績があった馬。シーイズトウショウのように1200mを得意とした馬がいても、G1勝ち馬でなければ別路線組が上だったということになる。


 続いて2014年を見てみると、優勝馬コパノリチャードは4歳牡馬で重賞3勝と実績はあったものの、同馬も1200m戦は初めてという経歴。しかし1400mのスワンS(G2)と阪急杯を制しており、3番人気と高い支持を集めていた。

 一方で2着スノードラゴンは1200mで5勝、3着ストレイトガールは全8勝が1200m戦と、この距離に特化した成績であった。

 なおこの2年とも1番人気(2006年シンボリグラン、2014年ストレイトガール)は敗退しているが、2頭とも1200mに実績が偏っており、芝1400m以上の重賞で好走実績がなかった。

 この2レースから察するに、1200mのスペシャリストが不在という出走メンバーであれば、1200m戦で好成績をあげた馬よりも、1400~1600m戦で実績があり高松宮記念が初めての1200m戦、つまり「1200mの実績はゼロ」という馬が狙いになる。

 さらに条件として加えるなら、前走は芝1400mの混合重賞レースで3着以内、そして3歳秋以降にマイルのG1レースに出走した経験があればなおベストである。


最終結論:条件に合致する唯一の馬とは

 以上の傾向を踏まえると、今年の高松宮記念において条件に合致するのは「グレナディアガーズ」ただ一頭のみだ。

 マイルCS(G1)は13着だったが、1400mの阪神Cを見事勝利。今回は初めての1200m戦となるが、データ的にはそれが逆に好都合。しかも1600m以上【1.0.2.2】よりも1400mで【2.2.0.0】という安定度から、過去の優勝馬同様にこの1200m戦で化ける可能性は非常に高い。

 なお今回が初の1200m戦でマイルに実績があるサリオスは1400mの経験すらなく買いにくい。そしてロータスランドは前走が牝馬限定重賞だったのでマイナスとなる。

 1200mのスペシャリストが不在となる今年の高松宮記念、もっとも勝利に近いのはグレナディアガーズだ。なお相手は1400~1600mの重賞で実績があるレシステンシアとダイアトニックを上位に取りたい。

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