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JRA武豊「痛恨アクシデント」も…単勝1.3倍が「242.3倍」に飲み込まれる衝撃の大波乱!? わずか8頭立て“銀行レース”が一転、衝撃の結末に

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JRA武豊「痛恨アクシデント」も…単勝1.3倍が「242.3倍」に飲み込まれる衝撃の大波乱!? わずか8頭立て銀行レースが一転、衝撃の結末にの画像1
和田竜二騎手

 26日、中山競馬場で行われた伏竜S(OP)は、和田竜二騎手の3番人気デリカダ(牝3、栗東・吉田直弘厩舎)がゴール前の接戦を制して優勝した。

 最後の直線では外から伸びて来た武豊騎手の2番人気ノットゥルノ(牡3、栗東・音無秀孝厩舎)に一度は前に出られるシーン。苦しい体勢から差し返してのクビ差には、大きな価値がある。

「勝負どころで手応えが悪いのはいつも。直線では絶対に反応してくれると思っていた」

 レース後、そう振り返った和田竜騎手は、これがJRA通算1400勝のメモリアル。紅一点ながら、牡馬の強豪相手に見事な勝利を挙げたパートナーを「この馬に乗るために中山に来てよかった」と労った。

 また、今年の伏竜Sはダートの無敗馬3頭による三つ巴の戦いという意味でも注目が集まっていたレースでもある。

「三強」の一角を占めたデリカダ、ノットゥルノによるワンツーフィニッシュとなったが、中でも最も高く評価されていたのは、単勝1.3倍の圧倒的1番人気に支持されたホウオウルーレット(牡3、美浦・栗田徹厩舎)だ。

 交流G1・5勝を誇るオメガパフュームの弟としてデビューしたホウオウルーレットは、ここまでデビュー戦が7馬身、2戦目は6馬身と2着馬に合計13馬身差。3戦目となる今回も、圧勝を続けていた中山のダート1800m戦なら人気が集中したのも無理はない。

 しかし、陣営に突き付けられたのは、勝ち馬から0秒9も置き去りにされる5着という厳しい現実。これといった不利もなかっただけに、この敗戦は不可解にも映る。先頭で4コーナーを回ったが、終始2番手につけていたペイシャエスに並び掛けられると、ズルズルと後退してしまった。

「うーん……どうしてしまったんですかね。ここまでの2戦はあそこからもう一伸びして後続を突き放していたんですけど、今回は抵抗できずに馬群に飲み込まれてしまいました。

気になったとすれば、3着のペイシャエスにスタートから徹底したマークを受けていたことでしょうか。道中で口を割るシーンもありましたし、息を入れる余裕がなかったようにも感じます」(競馬記者)

 稍重で1分52秒1の勝ち時計は、ホウオウルーレットが経験したことのない急流。デビューからの2戦が1000m通過63秒9、64秒3とスローだったことに対し、今回は2秒以上も速い61秒9と流れた影響もあった。

 大本命馬で敗れた横山和生騎手は「この形でここまで負けるとは思いませんでした」と首をかしげるしかなかった。

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武豊騎手

 また、2着に敗れた武豊騎手は一旦前に出たものの、どうやら落鉄していた様子。これにはさしものレジェンドも「着差が着差だけに痛かった」と悔しがった。

 ダートで無敗の3頭が出走していただけに、堅い決着が濃厚と見られた銀行レース。だが、よりによって最も人気を集めたホウオウルーレットが裏切り、単勝242.2倍のペイシャエスが3着に食い込んだことで、3連単の払い戻しは12万3670円という大波乱となってしまった。

 もしこれが銀行だったなら、破綻といえそうな結末だろう。

(文=高城陽)

<著者プロフィール>
 大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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