JRA 大阪杯(G1)「代打の神様」池添謙一が再び炸裂!? 「去年の秋より良くなっています」負傷の“弟”の分まで結果を出せるか
4月3日、阪神競馬場で今年3回目のG1となる大阪杯が行われる。戦前の下馬評は「昨年の年度代表馬エフフォーリアVS遅れてきた怪物ジャックドール」の構図となっており、他のライバルたちがその2頭を逆転できるのかにも注目が集まっている。
本命サイドの決着が濃厚なムードではあるが、先週の高松宮記念(G1)では断然の1番人気レシステンシアが飛ぶなどして、3連単の払い戻しが278万円の大波乱となった。競馬に絶対は無いため、大阪杯も伏兵馬の台頭があるかもしれない。
中でも面白い存在といえるのが、ヒシイグアス(牡6歳、美浦・堀宣行厩舎)だ。
昨年は中山金杯(G3)、中山記念(G2)と重賞を連勝。前走の香港C(G1)ではラヴズオンリーユーに迫る2着と実績は十分である。
今回は休み明けとなるが、堀調教師は『日刊スポーツ』の取材で「体のバランスは去年の秋より良くなっています」と、順調さをアピール。2走前の天皇賞・秋(G1)ではエフフォーリアと0秒8差の5着に敗れたが、当時より状態が良いとなれば、逆転も見込める存在といえよう。
そんなヒシイグアスの鞍上に抜擢されたのが池添謙一騎手だ。
池添騎手はヒシイグアスに初めての騎乗となる。4戦連続で騎乗を任され、国内ではほぼ主戦騎手といえる松山弘平騎手が落馬負傷で戦列を離れたこともあり、代打として池添騎手に出番が回ってきたという見方が強い。
過去には騎乗停止によって、主戦の福永祐一騎手が乗れなくなったインディチャンプに騎乗するチャンスが回ってくると、冷静な手綱捌きで2019年のマイルCS(G1)を優勝した池添騎手。代打で騎乗した好走例は、メイケイエール他多数あり、時には「代打職人」「代打の切り札」とも呼ばれてきた。
30日の最終追い切り後、ヒシイグアスへの鞍上に決まった池添騎手は、早速自身のTwitterで「大阪杯 ヒシイグアス 感謝」と、喜びのツイートをした。
だが、起用してくれた関係者への感謝の気持ち以外に、違うモノも背負って大阪杯に挑むかもしれない。こちらについては、日本人騎手でヒシイグアスに唯一騎乗してきた松山騎手の存在が大きい。
ヒシイグアスの最近の国内レースは全て松山騎手が手綱を取ってきた。今回の大阪杯も同騎手が騎乗する可能性が高かったはずだったが、12日の阪神9Rで落馬負傷し、現在療養中だ。
「池添騎手と松山騎手は兄弟のような関係なんですよね。松山騎手の師匠は池添騎手のお父様である池添兼雄調教師になりますが、同師は『netkeiba.com』のインタビューで『弘平は三男坊として育てるつもりでいました』と答えています。
松山騎手がデビュー前の目標とする騎手に池添騎手の名前を挙げるほど、昔から仲が良かったようですね。可愛い弟の怪我により回ってきた機会ですから、Twitterでは『感謝』と書き込まれてはいましたが、内心は少し複雑かもしれません。
ただ、ヒシイグアスは一発を狙える実力馬です。三男の弟が主戦を務める馬で、長男として良いところを見せてやろうと思っているでしょう」(競馬誌ライター)
兄が怪我で騎乗できない弟の無念を晴らす好騎乗で、エフフォーリアら大物食いを成功できるだろうか。
(文=坂井豊吉)
<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……
PICK UP
Ranking
17:30更新- もう「知らんけど」じゃすまない5戦連続1番人気!デビュー戦で藤田菜七子が騎乗した珍名馬がエリザベス女王杯参戦か
- 天皇賞秋前日にドウデュースのような豪脚一閃!DMMから登場した無敗の3歳馬に超大物の片鱗
- 10月東京「3着以内率42.9%」絶好調ベテランジョッキーの神騎乗!「集中力を切らさないように」20戦連続「凡走続き」単勝131.8倍が激走
- 武豊「これが本来のドウデュース」最強ライバル凌いだ32秒5!ディープインパクト、イクイノックスも未踏の快挙に挑戦権ゲット
- プロが教える「万馬券ゲット」必勝法!? まさかの11番人気「大本命」三連単10点で18万馬券ゲットのわけ
- 波乱必至のアルゼンチン共和国杯で買うべき激推し穴馬2頭!クロミナンスはピーク越えか,,,最低人気で141万馬券を演出したメイショウブレゲの激走再び!?
- JRA「支配者ノーザンと対立」で勝利激減の名調教師……「こだわり」が弊害、しかし”例外”もある
- 【菊花賞】武豊「絶縁」から和解した救世主と見学回避!ルメールのお下がりでも戸崎圭太より不気味?
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- 「怒りの矛先は騎手でもいいよ」ダノンデサイル調教師の“横山典弘愛”が凄い!「競馬だから仕方ない」「最悪の流れ」呼び込んだ浜中俊の選択
関連記事
JRA 大阪杯(G1)ジャックドールに「主導権争い」ライバル登場!? タッグ時の先行確率は「100%」、アフリカンゴールド以上に手強いコンビとは
JRA ジャックドールが藤岡佑介の「騎乗スタイル」変えた!? ド派手な追い込み「イメージ」から一転で高まる打倒エフフォーリアの気運
JRA大阪杯(G1)エフフォーリアで堅い「先入観」は命取り!? ジャックドールにも不安材料、人はなぜ「釣り針」に騙されてしまうのか
JRA大阪杯(G1)ジャックドール登場も「価値急落」に興醒め!? エフフォーリアもシャフリヤールに完敗、見たかった対決は実現せずとも「妙味十分」の遠征
JRA大阪杯。年度代表馬エフフォーリアを襲う父エピファネイアの呪い…。最強伝説に立ちふさがる壁とは?