
JRA天皇賞・春(G1)とっておきの“雨馬”が「傘マーク」を味方に激走!? ライスシャワー以来の重濃厚、ディープボンド以外にも「道悪の鬼」が牙を剥く
5月1日、阪神競馬場では天皇賞・春(G1)が行われる。現役最強ステイヤーの座をかけて、フルゲート18頭による激しい戦いが見られそうだ。
スタート後に外回りを1周し、2周目は内回りを走る阪神の芝3200m。平地G1で最も長いその距離に加え、2度の坂越えがある非常にタフなコースだが、週末の天気がさらに追い打ちをかけるかもしれない。
「どうやら当日は道悪が残る開催になりそうですね。今週に入ってから天気予報がコロコロと変わり、一時は日曜日の予報が雨からくもりに変わっていました。ところが、木曜になって傘マークが復活。降水量などが予報通りなら、不良とまではいかなくても重まで悪化する可能性が高そうです」(競馬記者)
とっておきの“雨馬”が「傘マーク」を味方に激走!?
Yahoo天気によると阪神競馬場周辺は、29日(金)朝から夕方にかけて傘マークが並ぶ。30日(土)には晴れ間がのぞくが、レース当日の降水確率は80%(28日午後現在)。金曜にも降ることを考慮すれば、馬場悪化は避けられそうにない。
実は特別登録18頭が出た時点で、今年の天皇賞・春は雨中で行われる確率が高かったという。
「オカルトのような話ですが、出走メンバーに雨男ならぬ雨ホースがいます。近親にトウカイテイオーのいるロバートソンキーのことです。3勝クラスから格上挑戦する同馬はこれまで8戦していますが、うち4戦を雨の中で走っています。
たとえば、キャリア26戦のユーキャンスマイルやキャリア18戦のアイアンバローズは重馬場や稍重馬場は経験しているものの、一度も雨の中で走ったことがありません。そう考えるとロバートソンキーは雨男ならぬ雨馬といったところでしょうか」(別の記者)
ロバートソンキーが持つ“雨馬ぶり”の後押しを受けるのは、やはりディープボンド(牡5歳、栗東・大久保龍志厩舎)になるのだろうか。昨秋の凱旋門賞(G1)こそ、日本の芝ではあり得ないほどの極悪馬場となり惨敗したが、重馬場で行われた昨年の阪神大賞典(G2)は5馬身差で圧勝した「重の鬼」だ。時計がかかる馬場になれば、ディープボンドへの信頼感はより増すことになるだろう。
馬場悪化で浮上するのはディープボンドだけではない。重もしくは不良馬場で勝利経験がある馬はディープボンド以外にも5頭いた。
20年七夕賞(G3)勝ちを含めて道悪で通算3戦2勝のクレッシェンドラヴを筆頭に、マイネルファンロン、マカオンドール、メロディーレーン、そしてロバートソンキーがそれぞれ道悪で1勝ずつしている。
もしレースの時間帯も雨が降り続いていれば、雨中戦に慣れたロバートソンキーは非常に怖い存在になり得るだろう。
このレースが重か不良馬場で行われれば、実に27年ぶりのこととなる。重で行われた前回の1995年は、早めにスパートしたライスシャワーがステージチャンプの猛追をハナ差退け、2年ぶりに春の盾を手中に収めた。
27年ぶりに道悪での開催が濃厚となった今年の天皇賞・春。「雨馬」ロバートソンキーを味方につけるのはディープボンドか、クレッシェンドラヴか、それともロバートソンキー自身か。空模様にも注目しながら発走の時を楽しみに待ちたい。
(文=中川大河)
<著者プロフィール>
競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。
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