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JRAオークス(G1)サークルオブライフと「クビ差」の実力馬が伏兵候補!?「死枠」に泣いた仁川で見せた大器の片鱗…得意の左回りで逆襲必至!

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ベルクレスタ

 22日、東京競馬場では牝馬クラシックの第2戦・オークス(G1)が行われる。今年は桜花賞(G1)が接戦だったように、メンバーの実力が拮抗しており本命不在といえる状況。だがその中でも、とりわけ2歳女王・サークルオブライフには高い評価が集まっている。

 一方で、かつてサークルオブライフと「クビ差」に食らいつき、実力伯仲の走りを見せたにも関わらず、ほとんどスポットが当たっていない馬が存在する。ベルクレスタ(牝3歳、栗東・須貝尚介厩舎)である。

サークルオブライフとクビ差を演じた実力派

 

 ベルクレスタは昨年のアルテミスS(G3)にて、サークルオブライフとクビ差の2着に好走。続く阪神JF(G1)では6着に敗れたが、フルゲートの8枠から常に外を回された厳しい展開を加味すれば、世代上位の力は見せていたといえる。

 前走の桜花賞では7着に敗れたが、この日の阪神競馬場には極端な内有利の馬場傾向が存在。この週の阪神競馬場では芝コースで10レースが行われたが、馬番が10番より外だった馬は2頭しか馬券に絡めていない。

 実際に桜花賞でも、出走馬18頭のうち上位半数にあたる1~9着に入った馬で、2桁馬番だった馬はサークルオブライフとベルクレスタの2頭のみであった。

 今年の桜花賞は1~10着までのタイム差がわずか0.3秒、最下位までのタイム差1.4秒は史上最少着差という歴史的な大接戦での決着であった。敗れたベルクレスタもタイム差は0.2秒、さらに上がり3ハロンは33.5秒をマークしており、これは勝ったスターズオンアースと並ぶメンバー中3位タイの末脚である。

 後方から外を回す不利な展開にも関わらず、勝ち馬に匹敵する末脚を繰り出していたベルクレスタ。「死枠」ともいえる状態であった外枠に入ったことを考慮すれば、桜花賞上位組にも十分匹敵する力は示している。

 また、ベルクレスタがオークスで期待が持てる点として、阪神から東京へのコース替わりが挙げられる。実はベルクレスタは左回りを得意としており、その成績は(1-2-1-0)と馬券内を外したことが1度も無い。

 ここで特筆すべきなのが、戦ってきた相手関係である。左回りの4戦で先着を許した相手は新馬戦のセリフォス、アルテミスSのサークルオブライフ、クイーンC(G3)のスターズオンアースとプレサージュリフトの計4頭であり、そのほとんどが世代のトップレベルと言える馬である。

 アルテミスSはクビ差、新馬戦とクイーンCでも0.2秒差しか勝ち馬とは離れておらず、左回りでは世代のトップに食らいつく走りをみせている。ベルクレスタにとって、今回の左回りへの条件変わりは間違いなくプラスに働くはずだ。

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吉田隼人騎手

 今回は桜花賞に引き続き吉田隼人騎手とコンビを組む。吉田隼騎手は今年絶好調であり、特にG1の舞台では勝負強さが目立っている。今年G1を複数回勝利しているのは福永祐一騎手、川田将雅騎手、吉田隼騎手の3名のみだ。

 先週はベルクレスタの寮馬であるソダシに騎乗してヴィクトリアマイルを制した吉田隼騎手。勢いにのる須貝厩舎×吉田隼騎手の”ソダシコンビ”で2週連続のG1制覇に期待がかかる。

 4度の重賞挑戦で勝ち切れていない点からか、伏兵評価の1角に留まっているベルクレスタ。だが、世代上位の力を見せつつも、重賞で勝ち切れていなかったという特徴は、桜花賞で波乱を起こしたスターズオンアースとも共通しており、不気味な存在だ。

 桜花賞では「死枠」に泣いた隠れた実力馬が、得意の左回りで真価を見せるのか。ベルクレスタの逆襲に期待したい。

(文=エビせんべい佐藤)

<著者プロフィール>

 98年生まれの現役大学院生。競馬好きの父の影響を受け、幼いころから某有名血統予想家の本を読んで育った。幸か不幸か、進学先の近くに競馬場があり、勉強そっちのけで競馬に没頭。当然のごとく留年した。現在は心を入れ替え、勉強も競馬も全力投球。いつの日か馬を買うのが夢。

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