
池添謙一「圧勝ムード」からノーステッキで逆転負け…「単勝1.8倍」敗戦にファンから疑問の声

「最後は凄い脚でした。まだひ弱で、今日は素質で勝った感じです。これからが楽しみです」
25日、函館競馬場で行われた5Rの2歳新馬は、武豊騎手の2番人気フミサウンドが優勝。2週前にはひとつ上の姉メルヴィルを初勝利に導いた鞍上が、同じ函館の地で弟の初陣も見事に飾り、今後への期待を口にした。
その一方、単勝1.8倍の断然人気に推されながらも痛恨の2着に敗れたのが、池添謙一騎手のイコサン(牡2、栗東・長谷川浩大厩舎)だ。
戦前から仕上がりや調教の動きもよく、レースでも道中は前評判通りの動きを見せていたが、最後の最後にまさかの結末が待っていた。
8頭立ての芝1200mで行われたレース。6枠6番からスタートを切ると、押し出されるようにハナへ立つ。前半3ハロン通過タイム35秒1のミドルペースのなか、他馬とは「持っているスピードが違う」と言わんばかりに、先頭のまま楽な手応えで最後の直線に入る。
残り200m時点では、2番手につけていたフミサウンドとの差は2、3馬身。武豊騎手が「結構離れていたので、厳しいと思った」と振り返るほどのセーフティリードだった。すでに一杯に追われていたライバル達を尻目に、池添騎手とイコサンはまだまだ突き放しそうな圧勝ムードが漂っていた。
しかし、そこから予想外の大失速。懸命に追いかけていたフミサウンドとの差はみるみるうちに縮まり、ついにはゴール直前でハナ差交わされてしまったのである。
「単勝1.8倍」敗戦にファンから疑問の声
この結果に納得できなかったのは、大本命の勝利を信じていたファンだろう。すぐさま、ネット上の掲示板やSNSでは「これはアカン」「怠慢騎乗だ」「お金返してください」など、池添騎手の騎乗ぶりに対する疑問の声も……。
中には「完全に油断騎乗」「騎乗停止にすべき」などの厳しい意見もあった。
「最後の直線を向いた際にはまだ手応えにも余裕がありましたし、あとは後続との差をどこまで広げるかに注目していましたが……。池添騎手も最後までムチを入れていませんでしたし、一目には楽勝にも見えました。さすがにあの状況から負けるとは、なかなか誰も思わなかったでしょうね。
ただ、パトロール映像を振り返ると、池添騎手が最後に若干フラフラしていたイコサンを制御しているようにも見えます。その辺りを矯正していた影響でムチを入れるどころじゃなかったのかもしれません。
着差が着差(ハナ差の2着)だけに、正直もっとしっかり追えていれば勝ち切っていたと思います。あの状況から勝ち切れなかったことは、今後のことを考えても手痛い敗戦でした」(競馬誌ライター)

「直線に向いてからの反応が良くて、離したと思ったのですが、最後に勢いがなくなりました」
今年2月には中京競馬場で行われた未勝利戦で、斜行によって降着となり9日間の騎乗停止処分の制裁を受けている池添騎手。今回は見方によっては「油断騎乗」と判断するファンもいたようだが、2歳新馬だけに馬の方にも課題がありそうだ。
(文=ハイキック熊田)
<著者プロフィール>
ウオッカ全盛期に競馬と出会い、そこからドハマり。10年かけて休日を利用して中央競馬の全ての競馬場を旅打ち達成。馬券は穴馬からの単勝・馬連で勝負。日々データ分析や情報収集を行う「馬券研究」三昧。女性扱いはからっきし下手だが、牝馬限定戦は得意?
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