JRA C.ルメール、単勝1.9倍「不可解騎乗」に疑問の声!?「逸走V」リフレイムやエイシンヒカリの再現ならず……
14日、新潟競馬場で行われた6Rの3歳未勝利は2番人気ハイエスティームが優勝。6戦目にして嬉しい初勝利を飾った。
「今日は勝てたことが何よりです。よく頑張ってくれました」
レース後、手綱を取った川田将雅騎手からも安堵の声がこぼれた。それもそのはず、現3歳世代の未勝利戦が終了するまで残り1ヵ月を切っているなか、この時期の1勝は今後の運命を大きく左右するからだ。
期限までに勝てなければ、基本的に地方競馬に移籍するか、引退を余儀なくされる。陣営や騎手にとっても、人一倍責任感が伴う時期なのだ。
そんな「大切な1勝」を掴み取ったライバルがいる一方で、単勝1.9倍の断然人気に推されながら痛恨の敗戦を喫してしまったのが、C.ルメール騎手のアイスランドポピー(牝3、美浦・中川公成厩舎)だ。
単なる力不足であれば仕方ないところもあるだろうが、同馬はデビューから2戦して3着、2着といずれも好走している実力馬。祖母にオークス(G1)を勝ったトールポピーがいる良血でもあり、断然人気を背負うことも納得がいく存在だった。
ところが、レースは思わぬ展開を迎える。
フルゲート18頭立ての芝2000mの牝馬限定戦。無難にスタートを決めたアイスランドポピーは、道中で中団外目を追走する。
だが、4コーナーで徐々に押し上げながら「さあこれから」という最後の直線で、アイスランドポピーが驚くことに外へ外へと1頭だけ馬群から離れていく。そのまま外ラチ沿いに辿り着き、ゴールまで懸命に追いかけるも6着に敗れた。
「この日がデビュー3戦目だったアイスランドポピーですが、どうも右側へ斜行してしまう癖があるようですね……。審議にこそなりませんでしたが、デビュー戦でも最後の直線で他馬に迷惑をかけていましたし、同じ左回りだった前走も外側へ斜行しようとした中を鞍上の杉原誠人騎手が右ムチを入れて賢明に立て直していました」(競馬誌ライター)
そして、迎えたこの日の3戦目。3着→2着と来て必勝を期した陣営が5年連続リーディングジョッキーに白羽の矢を立てたが、結果的にはこれまで以上の“大逸走”となってしまったようだ。
「不可解騎乗」に疑問の声!?
その上で不可解なのは、ルメール騎手が杉原騎手とは逆の左ムチを使用した点だ。
本来、馬が斜行してしまった場合は、杉原騎手のようにその方向とは逆方向からムチを入れることである程度の矯正が可能だ。だが、この日のルメール騎手は内側からムチを入れたため、さらに外へ外へと流れてしまった。
無論、作戦だった可能性もあるが、単勝1.9倍の大本命が不可解な敗戦を喫した以上、納得できないのは応援していたファンだ。実際、レース後にはルメール騎手に対し、ネットの掲示板やSNS等でも「酷すぎる」「理解できない」など疑問の声が多くあがっていた。
過去、同じように直線で外ラチ沿いへと逸走して勝利したリフレイムやエイシンヒカリのような例があるとはいえ、勝てば官軍負ければ賊軍。仮に作戦だったとしても、失敗すれば批判を浴びるのは仕方のないことでもある。
今後の運命が懸かる大切な未勝利戦で手綱を任されながらも、不完全燃焼に終わってしまったルメール騎手とアイスランドポピー。未勝利戦の終了まで残り約1か月、今度こそは初勝利を決めたいところだろう。
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