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マイラー確定ソダシに立ちはだかる「勝率9%」の壁。武豊×ファインモーションも撃沈、過去20年で勝利したのは「帝王」を父に持つ1頭のみ

マイラー確定ソダシに立ちはだかる「勝率9%」の壁。武豊×ファインモーションも撃沈、過去20年で勝利したのは「帝王」を父に持つ1頭のみの画像1
ソダシ 撮影:Ruriko.I

 先日行われた札幌記念(G2)で5着に敗れたソダシ(牝4、栗東・須貝尚介厩舎)が、秋はマイルCS(G1)を目標に調整を進めることがわかった。

「これでハッキリした。斤量もあるけど、4角までいい感じだったのに伸びなかった。ラスト2ハロンが厳しかった」

 札幌記念のレース後、そう振り返っていたのは管理する須貝調教師だ。昨年とは斤量面やローテーションが違うこともあったが、芝マイル重賞で4戦4勝と高い適性を見せてきたソダシにとっては、師も指摘する通り少々距離が長かったかもしれない。

 ただ今後、得意のマイル戦線に戻るのはファンにとってむしろ歓迎だろう。陣営は直行するか毎日王冠(G2)あるいは府中牝馬S(G2)を使うかは未定としているが、順調にマイルCSへ挑戦するようなら4つ目のG1制覇へ大きな期待がかかる。

 とはいえ、懸念がないかといえばそんなことはない。何故なら、札幌記念を使った馬がマイルCSに臨んだ場合、これまで多くの馬が敗れている事実があるからだ。過去20年(2002年~2021年)を振り返ると以下の通りである。

■夏に札幌記念を使った馬のマイルCSにおける人気と成績

2002年 トウカイポイント(11番人気、1着)
2004年 バランスオブゲーム(8番人気、8着)
2004年 ファインモーション(2番人気、9着)
2005年 ダンスインザムード(5番人気、4着)
2007年 アグネスアーク(2番人気、4着)
2007年 サンバレンティン(18番人気、15着)
2014年 ロゴタイプ(5番人気、7着)
2016年 ネオリアリズム(7番人気、3着)
2017年 エアスピネル(2番人気、2着)
2019年 ペルシアンナイト(6番人気、3着)
2020年 ペルシアンナイト(11番人気、7着)

 上記の通り、たとえG1馬もしくはG1好走馬であってもその多くが敗れている過去がある。マイルCSを目標としている馬の多くが、夏は休養に充て秋にひと叩きして本番へ臨むケースが殆どだが、札幌記念をステップに使う馬は少ない。それだけに過去に挑んだ馬の成績が思わしくないのは少々気がかりではある。

 このローテーションで、唯一勝利したのがトウカイポイントだ。

 同年の中山記念(G2)をレコード勝ちしていた同馬は、札幌記念では10番人気と低評価ながら鋭い末脚で追い上げテイエムオーシャンの2着に激走。その後は富士S(G3)5着を挟み、マイルCSへ挑戦した。

 安田記念(G1)を勝ったアドマイヤコジーンが1番人気に推されたレースで11番人気の下馬評を覆して優勝する大金星。トウカイテイオー産駒として初めてのG1制覇を成し遂げた。

 ただ、前例はこれしかない。過去20年で11例ある中で、勝ったのは1頭のみ。勝率9%の壁がソダシに立ちはだかる事には変わりない。

 マイルへの距離短縮はソダシにとって好材料ではあるものの、マイルCS前に札幌記念を使った馬の成功例が少ないことは気になる点ではあるだろう。

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