ソダシ主戦騎手、単勝1.2倍で「圏外」……大本命馬を襲ったスタート直後の悲劇
3日、札幌競馬場の2Rに行われた2歳未勝利(ダート1700m)は、今回が初ダートだった3番人気ナチュラルリバーが後続に8馬身差をつけて圧勝した。
鞍上の藤岡佑介騎手はレース後、「ダート替わりで強い内容だった」とコメント。砂適性は相当高そうで、昇級後も要注目の1頭になりそうだ。
その一方で、単勝オッズ1.2倍のダントツ人気にもかかわらず、まさかの4着に敗れたのが、吉田隼人騎手とシゲルカミカゼ(牡2歳、美浦・松山将樹厩舎)のコンビである。
大本命馬を襲ったスタート直後の悲劇
同馬は先月20日に開催された同じ札幌ダート1700mの未勝利戦で、評判馬ドゥラエレーデから僅差の2着に好走。3着には2秒1の大差をつけていたことから、今回は圧倒的な支持を集めたのも当然か。
だが、ゲートが開くとすぐに落とし穴が待っていた。
11頭立てのレース。シゲルカミカゼはスタート直後に大きく躓き、前につんのめるような格好になってしまうロス……。3番手まで押し上げるなど、道中の行きっぷりは悪くないように見えたが、4角で外から2着馬に並ばれると手応えが怪しくなり、直線を向いて勝ち馬のナチュラルリバーに交わされると万事休す。
ゴール前では10番人気の伏兵サグアロにも交わされて馬券圏外に終わった。
「スタートしてすぐに躓いてしまったのが痛かったですね。その後ポジションを取るのにだいぶ脚を使ってしまったのが、最後に伸びを欠いた原因でしょうか。また、1~2コーナーではやや外を回し過ぎたきらいもあったかもしれません。
とはいえ、3着馬は前走で3秒6もの大差をつけて負かしている相手だっただけに、せめて複勝圏内には残してほしかったというのが馬券購入者やシゲルカミカゼのファンの本音ではないでしょうか」(競馬誌ライター)
大本命馬のまさかの敗戦には、レース後のSNSやネット掲示板にも「鉄板級の馬だと思ったのに」「スタート後に躓いたのが誤算だったな」などといったコメントが多く寄せられることに。
また中には「最近の吉田隼騎手は1番人気でいまひとつだな」といった声も上がっていた。
同ジョッキーは主戦を務めるG1・3勝の白毛馬ソダシで、先月開催された札幌記念(G2)に参戦。連覇も期待されて1番人気に支持されたが、勝ち馬のジャックドールから0秒6差の5着に終わった。
また、7月には1番人気のスプレモフレイバーとともに函館2歳S(G3)に挑んだものの、最後の直線で失速して8着に沈んでいる。
上記の2戦を含め、同騎手はここまで1番人気馬で5連敗を喫していた。シゲルカミカゼで終止符を打ってほしいところだったが、今回も期待に応えることはできなかったようだ。
ただ、この日はメインの札幌2歳S(G3)で6番人気ドゥアイズを見事2着に導いた吉田隼騎手。関東を代表するジョッキーの1人だけに、シゲルカミカゼも次はきっちりと決めてくれることに期待したい。
PICK UP
Ranking
17:30更新- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
- 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛