JRA川田将雅「マスク警察」ぶりにトップ騎手もタジタジ!? 「ルメールを見下ろせるのは気持ちいい」「レジェンドの壁は厚い」まるで別人のような2日間
「レジェンドの壁はとても分厚くて……」
先週開催されたワールドオールスタージョッキーズ(WASJ)の表彰式の一幕だ。川田将雅騎手が優勝した武豊騎手を称えた発言は、メディアが軒並み見出しにしたこともあり、競馬界きっての“堅物騎手”のウィットに富んだ一面を知る貴重な1ページになった。
「精一杯の競馬をしてくれたと思います」
これは同日に行われたキーンランドC(G3)における川田騎手のコメントだ。1番人気のトウシンマカオで残念ながら4着に敗れたが、コメントはいつも通りシンプルそのもの。喜怒哀楽はもちろん、言葉の中にも「嬉しい」や「悔しい」など個人的な感情は一切出さず、端的でかつ的確な発言をすることで有名。それは今年の桜花賞(G1)やNHKマイルC(G1)といったG1勝利でも特に変わらなかった。
そんな川田騎手だが、ことWASJの2日間は実に楽しそうだったという。
「JRA騎手もゲストの外国人ジョッキーも和気あいあいとした雰囲気でしたが、中でも川田騎手のリラックスした立ち振る舞いが印象的でした。以前から『このシリーズは騎手が主役というか、メインなので、素直に自分が喜んでいいレース』と話している通り、純粋にトップジョッキーたちとの共演を楽しんでいる様子でしたね。
普段はあくまで馬が主役なので、仕事としての役割に徹する余り、インタビューでも厳しい表情が多い川田騎手ですが、この2日間は積極的に外国人騎手ともコミュニケーションを取っていました。中でも英国のD.イーガン騎手とは、2018年夏の欧州遠征の際に同じ厩舎だったそうで何かと親身になっている様子でしたね。惜しくも優勝は武豊騎手に譲る格好になってしまいましたが、川田騎手にとっても充実した2日間だったのではないでしょうか」(競馬記者)
「ルメールを見下ろせるのは気持ちいい」
実は川田騎手の優勝に終わった前回のWASJでも、表彰式の際に「こんな顔してますけど、すごく喜んでます(笑)」と彼なりに喜びを爆発させていた。
さらに2位がリーディングを争うライバルのC.ルメール騎手だったこともあり「何より今、こう隣でルメールを見下ろせているというのは気持ちがいいです(笑)」と周囲の笑いも誘っている。普段のストイックな川田騎手からは、あまり想像できないワンシーンだ。
「最近の川田騎手と言えば“マスク警察”。WASJでも札幌に滞在しているJRAのジョッキーたちはもちろん、外国人騎手にもマスクの着用を徹底するように促すことで大忙しだったみたいですよ(笑)。あまり英語が上手くないのか、ジェスチャーを交えて通じないときには通訳さんを捕まえて注意することも。いつもより砕けている感じでしたが、やはりその辺りは真面目な川田騎手らしい一幕でした」(別の記者)
「最後のレースも外に(武豊騎手の)姿が見えたので『あっ、負けたな』と思いました」と本人が振り返っている通り、結果的には優勝には届かなかったものの総合2位と前回王者、そして現リーディングジョッキーの貫禄は示した川田騎手。
WASJの選考基準には「前年度のMVJ受賞騎手」という項目があるが、来年はここに川田騎手の名が刻まれているかもしれない。
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