GJ > 競馬ニュース > C.ルメールも太鼓判!低迷キャロットファームに意外な救世主
NEW

C.ルメールも太鼓判!低迷キャロットファームに意外な救世主

C.ルメールも太鼓判!低迷キャロットファームに意外な救世主の画像1
C.ルメール騎手

 先週から秋競馬が始まり、今週は3日間開催。初日にあたる17日には、中山競馬場で2つの2歳新馬戦が組まれていた。

 10頭立てで行われた4R・2歳新馬(ダート1800m)は、ラフエイジアンとエイトワンの2頭が単勝オッズ2倍台で人気を分け合った。しかし、レースを制したのはC.ルメール騎手の3番人気イルディヴィーノ(牡2歳、美浦・稲垣幸雄厩舎)だった。

 スタンド前のゲートからスタートを切った10頭。やや促しながらルメール騎手とイルディヴィーノがハナを奪うと、道中は後続を3馬身ほど離しながらマイペースの逃げ。1分4秒0で1000mを通過するペースに落とし込み、後続を引き付けて最後の直線を迎えている。

 最後は1番人気ラフエイジアンとの一騎打ちとなったイルディヴィーノだったが、ゴール前の急坂でも脚色は鈍ることなくアタマ差先着した。2着馬とは接戦になったが、3着馬との差は1秒1の大差。今後に向けて、楽しみが膨らむ勝ち方だったといえるだろう。

「砂を被ることなく、展開にも恵まれましたが、直線の粘りとスタミナは素直に評価したいですね。この勝利は馬主のキャロットファームにとっても大きかったと思います。2歳世代は苦しい戦いを強いられていますからね。イルディヴィーノの勝利が、いいきっかけになるかもしれません」(競馬記者)

 記者の言葉通り、6月から続々デビューを果たしているキャロットファームの2歳世代は先週末までわずか2勝と低迷中……同じノーザンファーム系の一口馬主、サンデーレーシングとシルクレーシングが先週までに9勝ずつ挙げているのとは対照的な滑り出しだ。

低迷キャロットファームに意外な救世主

 そんな中、不振にあえいでいたクラブに世代3勝目をもたらしたイルディヴィーノだが、もともと注目度はそれほど高いわけではなかったのかもしれない。

 父が芝とダート兼用ながら短距離を主戦場とする産駒が多いキンシャサノキセキで、兄姉にも目立った活躍馬はいないやや地味な血統。募集総額も、この世代の牡馬の中では下から4番目の2400万円というリーズナブルなものだった。

 4月末という早い時期に美浦に入厩したものの、一頓挫あってデビューは秋に。再入厩後も調教での動きはピリッとせず、半信半疑のデビュー戦。それでもルメール騎手を確保したことで3番人気に支持された。

 そんなイルディヴィーノをデビューVに導いたルメール騎手はレース後、「子供っぽいですが、いい脚を使ってくれました」と幼さを残しながらも勝ち切ったことを高く評価。「走り方はスムーズで、1600mから1800mのダートがちょうどよさそうです」と同馬の適性にも言及した。

 さらに「まだ伸びしろがあります」ともコメントしていることから、一度使っての上積みはかなり見込めそうだ。

「ルメール騎手からは『ダートがいい』とのコメントがあったようですね。ただ体形を見ると、芝でも通用しそうです。キャロットの2歳馬が今後も苦しむようなら、馬主の意向で芝を試すこともあるかもしれませんよ」(別の記者)

 夏競馬は散々な結果に終わったキャロットファームの2歳世代。果たしてイルディヴィーノはクラブを救う存在となるのだろうか。

中川大河

中川大河

競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

C.ルメールも太鼓判!低迷キャロットファームに意外な救世主のページです。GJは、競馬、, , , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

11:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. 【日本ダービー】武豊「何とか間に合いました」キタサンブラック弟と挑む最多7勝目…乗り替わりでも不気味なエコロヴァルツの底力
  2. 【NHKマイルC】“アスコリピチェーノVSジャンタルマンタル”仁義なき社台グループの頂上決戦に決着をつける不気味な伏兵!
  3. 【宝塚記念】今年のグランプリは「超ハイレベル」の一戦?リバティアイランド、ドウデュースら「最強メンバー」が激突も
  4. 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 帝王賞でウィルソンテソーロ降板も決定済み…気になる「鞍上交代」はやっぱりアノ人?
  5. 【日本ダービー】「芝未勝利馬」の参戦視野に懐疑的な声? 無傷の4連勝でダービー挑戦も「シンガリ」に敗れたサクセスブロッケンの記憶
  6. 【NHKマイルC】C.ルメール「一鞍入魂」アスコリピチェーノと必勝態勢!オークス、日本ダービーも騎乗馬決定か…シックスペンスとはコンビ解消
  7. 天皇賞・秋の注目馬も激白! 秋葉原オタクカルチャーの代表選手・桃井はるこが競馬の魅力を語り尽くす!(後編)
  8. 「競馬愛」が溢れすぎ! 秋葉原オタクカルチャーの代表選手・桃井はるこが競馬の魅力を語り尽くす!(前編)
  9. 藤田菜七子「日本ダービー騎乗」は幻に!? 武豊シュガークン×エコロヴァルツ「究極の二者択一」ダービー鞍上問題はスピード決着
  10. 【NHKマイルC】ファンの興味は「15番枠」が1番人気?固唾をのんで待つ運命の枠順発表…ただの偶然で済まされない「幸運」を手にするのはどの馬か