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【スワンS(G2)展望】ロータスランド VSマテンロウオリオン! 天皇賞・秋(G1)前日に3歳と古馬のG1・2着馬が激突!

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 29日、阪神競馬場ではスワンS(G2)が行われる。マイルCS(G1)に向けて、G1・2着の実績馬2頭が中心となりそうだ。

 今年の高松宮記念(G1)で2着したロータスランド(牝5歳、栗東・辻野泰之厩舎)は、安田記念(G1)以来の実戦を迎える。

 デビュー当初から完成度が高い走りを披露していたが、爪の不安もあって3歳までは4戦しか消化できなかった。古馬になってようやく連戦できるようになると、一気に才能が開花。4歳春に1勝クラス勝ちを収めると、2か月半後には米子S(L)を制した。その夏に関屋記念(G3)で重賞初制覇を飾ったロータスランド。秋は富士S(G2)10着、マイルCS12着と結果を出せなかった。

 今年は7ハロンの京都牝馬S(G3)で重賞2勝目を挙げると、高松宮記念でも好走を見せた。安田記念で10着に敗れた後は、セントウルS(G2)からスプリンターズS(G1)というローテーションを予定していたが、放牧先で爪を挫石するアクシデント。すぐに目標をスワンSに切り替え、調整されてきた。

 鞍上は前走初タッグを組んだM.デムーロ騎手から再び岩田望来騎手に乗り替わる。このコンビは通算3戦2勝、2着1回と相性は良く、ここも好勝負を期待できそうだ。

 もう1頭、G1・2着の経験を持つのは、昨年12月のデビューからキャリアまだ6戦というマテンロウオリオン(牡3歳、栗東・昆貢厩舎)だ。

 約11か月前のデビュー戦で2着に敗れた後、万両賞(1勝クラス)で格上挑戦し初勝利を飾った。続くシンザン記念(G3)で連勝し、あっという間に3歳世代のマイラーの中心的存在に上り詰めた。

 春はニュージーランドT(G2)でジャングロの2着。さらにNHKマイルC(G1)はダノンスコーピオンとクビ差の2着と惜しい競馬が続いた。そして一気に距離を延ばして臨んだ前走の日本ダービー(G1)はブービー17着に大敗。初の距離に加え、陣営は大観衆を前に馬が平常心を保てなかったことも敗因に挙げている。

 近2走はゲートの出が悪く、後方からの競馬になっているマテンロウオリオンだが、スタートさえ決めれば好位からの競馬が理想。特に内回りコースを走る今回は、ある程度の位置を確保したいところだろう。

 古馬とは初対戦となるが、22日に行われた富士Sの結果(3歳馬が1、3、4着)を見る限り、この世代のレベルが高いのは間違いない。斤量の恩恵を最大限に生かせれば、ロータスランドと互角以上に走れそうだ。

 鞍上は引き続き横山典弘騎手が担う。今年は年明けから立て続けに重賞を3勝したが、マテンロウレオで制したきさらぎ賞(G3)の後は目下27連敗中。ベテランの技で8か月ぶりの重賞Vを手繰り寄せたい。

 スプリンターズS経由組の7歳牡馬2頭も、7ハロン戦なら主役を張ってもおかしくない存在だ。

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ダイアトニック 撮影:Ruriko.I

 前走・スプリンターズSで4着のダイアトニック(牡7歳、栗東・安田隆行厩舎)は、3年前の当レースで重賞初制覇を飾った後も20年函館SS(G3)、今年2月の阪急杯(G3)と重賞勝利を積み重ねている。

 今春は高松宮記念と安田記念で連続14着と結果を出せなかったが、ぶっつけで臨んだ前走は10番人気の低評価を覆して0秒2差と惜しい競馬だった。

 1400m戦は今年2月の阪急杯以来となるが、この距離は通算8戦して、「6-1-1-0」。3着だった2年前の阪急杯も2位入線後に3着へ降着になったもので、実質の連対率は100%という安定感を誇る。この距離なら勝ち負け必至だろう。

 トゥラヴェスーラ(牡7歳、栗東・高橋康之厩舎)は、休み明けで臨んだ前走のスプリンターズSは11番人気ながら7着に健闘した。

 道中は中団後方を進み、直線でインを突いたが、ゴール前の坂下で前が壁になり減速。前が開いてからは脚を伸ばしていただけに、不利がなければ掲示板があってもおかしくなかった。

 1400mの距離はこれまで2回しか走っていないが、いずれも重賞で僅差の2着。7歳にして重賞初Vを飾る資格は十分に持っている。

 ホウオウアマゾン(牡4歳、栗東・矢作芳人厩舎)は、昨年の当レースで3着に入るなど、地元・関西圏では「3-4-1-2」。2回ある馬券圏外はどちらもG1と、この舞台なら上位争いが見込める。安田記念以来の実戦となるが、鉄砲実績もあり昨年以上の着順を狙う。

 サブライムアンセム(牝3歳、栗東・藤原英昭厩舎)は、今年2月に未勝利戦を勝つと、続くフィリーズレビュー(G2)も制覇。桜花賞(G1)は9着だったが、勝ったスターズオンアースとは0秒2差なら、古馬相手に好走しても不思議はない。

 重賞2着が3回を数えるスカイグルーヴ(牝5歳、美浦・木村哲也厩舎)は前走・関屋記念こそ4着に敗れたが、ベストの1400mに戻る今回は立ち回り次第で重賞初Vの大チャンスとなる。

 この他には、前走の京成杯AH(G3)で積極策を見せ、12番人気で2着に好走したミッキーブリランテ(牡6歳、栗東・矢作芳人厩舎)、前走キーンランドC(G3)で3着に逃げ粘ったヴァトレニ(セ4歳、栗東・長谷川浩大厩舎)、距離短縮で変わり身を図るキングオブコージ(牡6歳、栗東・安田翔伍厩舎)なども侮れない。

 マイラーとスプリンターがぶつかり合う7ハロン戦を制するのは、果たしてどの馬か。スワンSは、29日の15時35分に発走予定となっている。

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