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絶好調・永島まなみ「G1初騎乗」へ5週連続勝利中に起きた「劇的」変化とは

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永島まなみ騎手

「5週連続、獲れたらいいなと思ってました」

 勢いに乗った永島まなみ騎手が止まらない。12日、福島競馬場で行われた12R・3歳以上1勝クラスはイールテソーロ(牝3歳、美浦・加藤和宏厩舎)が逃げ切り勝利。12番人気の伏兵の激走で三連単は30万馬券の大荒れとなった。

 16頭立て、芝1200mのレースで発馬を決めたイールテソーロは、永島騎手が押して押して迷わずハナへ。レースの主導権を奪うと、最後は2番人気ベンガンの猛追をハナ差だけしのぎ切った。

 この日、イールテソーロとは初コンビだった永島騎手だが、前走とは打って変わって大胆な逃げに出たのは「先生から『揉まれると怯むところがある』と教えてもらって」いたからこそ。さらに「直線でも余力があったので、早めに動かしていく形を取りました」と、咄嗟の判断に委ねたもう一工夫があった。

 ゴール寸前では5頭が横一線になる接戦だっただけに、このハナ差はまさに会心の騎乗。最近の永島騎手の充実ぶりを象徴するようなレースだった。

「思いっきりのいい、永島騎手らしいレースでした。最後は数頭にチャンスがある大接戦でしたし、最後は馬も一杯一杯。もしゴール板があと数メートル遅ければ掲示板(5着以内)に載ることさえできなかったかもしれません。

まさに測ったような逃げ切りは、ジョッキー冥利に尽きる理想的な内容だったと思います。これで5週連続の勝利ですか。ルーキーイヤーの昨年は苦しんでいる印象でしたが、ここ最近は本当に乗れていますね」(競馬記者)

 記者が話す通り、デビューイヤーとなった昨年は7勝と苦しんだ永島騎手。しかし、今年はすでに17勝と昨年の倍以上の勝ち星を挙げている。ここ最近は毎週のように紙面をにぎわせている注目の女性ジョッキーだが、決してただの勢いだけではない。

 永島騎手の最近の「変化」を如実に示しているのが、勝利レースだ。

1番人気騎乗時は驚異の馬券圏内100%!

 

 これで10月16日の開催から続く、5週連続の勝利となった永島騎手。実は、それ以前はJRA通算16勝中、ダートで12勝。芝での勝利はわずか4勝しかなかった。だが、この5週連続勝利中は合計8勝の内、芝で7勝と激変している。ダートだけでなく、芝でも結果を残せるようになったことが、大きな躍進に繋がっているというわけだ。

 また、連続勝利中の8勝の内、3勝を1番人気で挙げていることも充実ぶりを示している。何故なら、この記録が始まるまでに永島騎手が1番人気に騎乗したことは、通算でわずか1度しかなかったからだ。

「今回こそ12番人気の大穴でしたが合計8勝の内、1番人気が3回だけでなく、2番人気と3番人気でもそれぞれ1勝ずつ挙げています。これだけを見ても、明らかに騎乗馬の質が上がっていることがわかると思います。

永島騎手の腕が上がったことに伴って、周囲の関係者もそれを認め始めており、また馬券を買う側のファンも、永島騎手を安心して買えるようになったことも人気に反映されていると思いますね。若手騎手がブレイクする典型的な流れと言えるでしょう」(別の記者)

「揉まれずにスムーズに運べれば、この馬の持ち味のスピードが活かせますね」

 レース後、そう相棒のイールテソーロを称えた永島騎手。ちなみに彼女が1番人気に騎乗したレースは、5戦3勝3着2回と3着以内率は100%だ。これまでは穴ジョッキーとして注目を集めてきたが、今後は人気馬に騎乗する機会も増えていきそうだ。

 これでJRAの指定交流レースの3勝を合わせて通算27勝。G1騎乗が可能となる31勝がいよいよ見えてきた。

大村克之

大村克之

稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。

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