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【香港マイル展望】3連覇へ「香港の伝説」ゴールデンシックスティ登場!

【香港マイル展望】3連覇へ「香港の伝説」ゴールデンシックスティ登場!の画像1
撮影:Ruriko.I

 11日にシャティン競馬場で行われる香港国際競走。芝1600mで行われる香港マイル(G1)には日本馬3頭が参戦を予定しているが、香港の怪物がその前に大きく立ちはだかる。

 それがグッドババ(2007-09年)以来の3連覇を狙うゴールデンシックスティ(セ7歳、香港・K.ルイ厩舎)だ。

 25戦22勝という戦績が示す通り、ここ数年の香港マイル路線を牽引。国際G1ではことごとく日本を代表する一流マイラーの挑戦を退けてきた。

 ただし、過去2年と大きく違うのは、7歳を迎えたゴールデンシックスティは絶対的な存在ではなくなっていること。今年初戦の香港スチュワーズC(G1)でワイククに敗れ、連勝が16でストップすると、続く2000mの香港ゴールドC(G1)はロシアンエンペラーに5馬身半差をつけられての3着に敗れ、生涯初の連敗を喫した。

 ただし、その後は再びマイル路線に舵を切り、チェアマンズT(G2)、香港チャンピオンズマイル(G1)を連勝。さらに秋初戦のジョッキークラブマイル(G2)もしっかり勝ち切り、3連勝と上り調子で大一番を迎える。

 前走後、主戦を務めるC.ホー騎手が「今回はまだ8割の仕上がり」とコメントしていたように、あくまでも大目標は香港マイル3連覇。1度使われての上積みを考えれば、やはり今年も最有力候補と言わざるを得ないだろう。

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シュネルマイスター 撮影:Ruriko.I

 打倒ゴールデンシックスティの筆頭候補が、日本のシュネルマイスター(牡4歳、美浦・手塚貴久厩舎)だ。

 昨年はデビュー4戦目でNHKマイルC(G1)を制覇。安田記念(G1)で敢然と古馬に挑戦すると、3着に入り、その実力を見せた。その後も毎日王冠(G2)を制し、マイルCS(G1)ではグランアレグリアと僅差の2着に好走。古馬になってからのさらなる活躍が期待されていた。

 ところが今年は初戦のドバイターフ(G1)で不可解な走りで8着に敗れると、続く安田記念は差のない2着。そして、秋2戦はスプリンターズS(G1)9着、マイルCSで5着と、1年以上美酒を味わっていない。

 前走は直線で前が壁となる窮屈な場面もあったが、鞍上のC.ルメール騎手が「直線はそれほど加速しませんでした」とコメントしたように、たとえスムーズでも突き抜けていたかどうかは微妙なところ。

 ここでも上位争いに加われないようなら“早熟”のレッテルを貼られかねないが、引き続き鞍上を務めるルメール騎手に秘策はあるか。シュネルマイスターにとっては試金石の一戦となる。

【香港マイル展望】3連覇へ「香港の伝説」ゴールデンシックスティ登場!の画像3
サリオス 撮影:Ruriko.I

 10月の毎日王冠で2年ぶり勝利を挙げたサリオス(牡5歳、美浦・堀宣行厩舎)も完全復活に望みをかける。

 前走のマイルCSは3番人気に推され、完全復活を期待するファンも少なくなかった。しかし、道中後方で脚を溜めるも、直線で弾けることはなく末脚は不発。毎日王冠とはまるで別馬のような走りに終始した。

 久々に手綱を取ったR.ムーア騎手もレース後取材に対して、「合図(ゴーサイン)を出しても(馬からのリアクションが)返ってこなかった」と淡々。また「馬場が柔らかすぎたのか……」と直前まで稍重だった荒れ気味の馬場も敗因に挙げていた。

 1日には、同馬を所有するシルク・ホースクラブが香港マイルでの引退を発表。昨年3着に敗れた舞台で有終の美を飾って種牡馬入りを果たしたい。

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ダノンスコーピオン 撮影:Ruriko.I

 これがラストランとなるサリオスに対して、ダノンスコーピオン(牡3歳、栗東・安田隆行厩舎)は、まだこれからの馬だ。

 今春のNHKマイルCを制し、この秋は富士S(G2)で3着に好走したが、続くマイルCSは人気を大きく裏切って11着に敗れた。鞍上を務めた川田将雅騎手は「ここへきて改めて体が成長しようとしているのか、バランスが変わっていました」と敗因を分析。「もうひとつ成長してからですね」とコメントしていたが、1か月弱の短期間でどこまで変わり身を見せることができるか。

 G1ウイナーの日本馬3頭とゴールデンシックスティの4頭に注目が集まるが、それ以外の香港馬も黙っていない。

 カリフォルニアスパングル(セ4歳、香港・A.クルーズ厩舎)は、昨年6月のデビューから全てシャティン競馬場で13戦して「8-5-0-0」とパーフェクト連対を続けている。

 前走のジョッキークラブマイルではゴールデンシックスティとクビ差の接戦を演じており、4歳という年齢も加味すれば、一発逆転があっても不思議ではないだろう。

 今回が4年連続参戦となるワイクク(セ7歳、香港・J.サイズ厩舎)は、今年初戦の香港スチュワーズCでゴールデンシックスティの連勝を止めた実力馬。過去3年の着順は、2着→4着→7着と落としてはいるが、巻き返しに期待したいところだ。

 この他には、昨年の2着馬モアザンディス(セ6歳、香港・C.シャム厩舎)、香港国内G3を2勝しているビューティージョイ(セ6歳、香港・A.クルーズ厩舎)なども上位を伺う。

 ゴールデンシックスティが難なく3連覇を飾るのか、日本馬の3年ぶり勝利はあるのか。注目の香港マイルは、日本時間16時50分に発走を予定している。

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