
【G1回顧・NHKマイルC】やはりメジャーエンブレムは強かった!! 「彼女らしい走りを」C・ルメール騎手が会心のレースで「桜」のリベンジを果たす!
道中でひたすら”死んだふり”をしていたロードクエストが、大外から矢のように伸びてきたからだ。
その強烈な末脚は、まさに一昨年の桜の女王ハープスターに匹敵するといわれた新潟2歳S(G3)のパフォーマンスを再現する渾身の走りだった。
上がり3ハロン「33.8」秒は当然ながらメンバー最速。粘り込みを図るメジャーエンブレムの「35.1」秒とは1.3秒差。論理的には10馬身以上の差が詰まる計算だ。
最内から粘り込みを図ったメジャーエンブレム。大外から一気の差し切りを狙ったロードクエスト……1、2番人気を分け合った実力馬同士の接戦となったが、最後の最後に3/4馬身だけ前にいたのは前者メジャーエンブレムだった。
「今日はリラックスして、完璧なレースができました」
ゴール直後、珍しく派手にガッツポーズをしたルメール騎手。勝利騎手インタビューの表情はレースを勝った興奮よりも、むしろ「G1で2度続けて1番人気を背負いながら負けられない」といった”重責”から解放された晴れやかなものだった。
惜しくも届かなかったロードクエストの鞍上池添謙一騎手は桜花賞、天皇賞・春に続くシルバーメダル。改めて大舞台での勝負強さを示した一方、またも悔しさばかりが募る結果となってしまった。
3着のレインボーラインも大外枠という不利を考慮すれば上々の結果。実は鞍上の福永祐一騎手も桜花賞、天皇賞・春に続くブロンズメダルである。こちらもどこかで鬱憤を晴らす機会を狙っていることだろう。
見事NHKマイルC(G1)を制し、この世代で唯一となる2つ目のG1タイトルを手にしたメジャーエンブレム。
屈辱の桜花賞からの復権を果たした相棒をルメール騎手は「一番上の馬です」と称えた。今後は安田記念(G1)で最強マイラーを目指すのか、それとも秋の秋華賞(G1)に向けて英気を養うのか。
いずれにせよ、彼女にとって今後の「可能性」が大きく開けたレースとなったことは間違いないだろう。
PICK UP
Ranking
23:30更新巷に出回る川田将雅「長距離苦手説」をデータで検証、阪神大賞典(G2)で気になる「13年未勝利」の課題…リーディングジョッキーの意外な過去
皐月賞馬、ダービー馬不在の菊花賞を勝ったのは?
「庭先取引」の問題点を一変させたセレクトセール!億超え馬を落札する名物オーナーたちも登場…オープンでフェアな取引に多大な貢献【競馬クロニクル 第63回】
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- 【香港C(G1)展望】BC制覇の偉業から1か月、ラヴズオンリーユー有終の美へ!レイパパレはC.スミヨンと新コンビ、最大のライバルは最高レーティングの英国馬
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 武豊、屈辱の「30年ぶり」G1未勝利……キタサンブラック”ロス”埋められず、吹き荒れたノーザン外国人旋風に沈黙
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か