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キタサンブラックは宝塚記念で何故逃げなかったのか? 「消極的」に見えた武豊騎手の騎乗に批判集中も、確かにあった「勝利の道」

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 先日の宝塚記念(G1)で11頭中9着という、まさかの大敗を喫したキタサンブラック。誰もが目を疑うような敗戦を前にして、鞍上の武豊騎手の騎乗にも心無い声や批判が集まるのは仕方がないことなのかもしれない。

 特に、その中でも「何故、もっと前で競馬をしなかったのか」という声は、一際大きいように感じられる。

 確かに、ここまで積極的にハナを奪いに行く競馬が多かったキタサンブラックと武豊騎手だが、この日はいつになく慎重、または消極的にも見える騎乗が目についた。1コーナー突入時も外々を回る3番手。最後の直線でも、外から懸命に脚を伸ばそうとしたが失速。結局一度も先頭に立つことがないまま、レースを終えている。およそ「キタサンブラックらしくない競馬」といわれれば、確かにそうなのかもしれない。

 では何故キタサンブラックは一見、消極的に見える競馬となったのか。

 武豊騎手の”真意”は定かではないが、少なくともこのような騎乗を選択した「理由」は推測することができそうだ。注目したいのは、同日の阪神競馬場で宝塚記念と同じ芝の2200mで行われた7レースの3歳上500万下のレースである。

 実はこのレースは単に宝塚記念と同条件で行われるというだけでなく、11頭立てと頭数まで本番と同じ。それも騎乗していたヒシマサルは、キタサンブラックと同じ8枠10番からの発走と、まさに武豊騎手にとっては最高の”試走”の場となっていた。

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