JRA「新ルール」で短期免許の外国人騎手が「18名→3名」の大幅減……国際色を失った日本競馬にもたらされた「思わぬ恩恵」とは
だが、今年は打って変わって上半期終了までに短期免許を取得した外国人騎手は、わずか4名。その内、シュミノー騎手は前年12月からの延長であり、実質1月のフォーリー騎手、3月のシュタルケ騎手、4月のムーア騎手の3名という状況だった。
述べ18名の外国人騎手が、1年間にわたって代わる代わる活躍し続けた昨年とは明らかに状況が異なっている。
「その背景には、今年からJRAの短期免許を取得するための条件が大きく引き上げられたことがあります。昨年2月にコントレラス騎手のドーピング検査で禁止薬物オキシコドンが検出され、JRAが会見を開く事態に発展したことが引き金となり、JRAはその後、外国人騎手に対する短期免許の基準を大きく引き上げました。
具体的には、これまでは近2年の順位が北米で30位以内、英や仏といったヨーロッパの主要国では10位以内でよかったのですが、どちらも5位以内に変更。さらにアイルランドや豪州では3位以内と非常に厳しい条件となりました。
もしくはJRAが指定する54の国際競走の内、通算で2つ勝っていることとありますが、昨年までに来日した外国人騎手に照らし合わせると『約半数がアウト』といった状況のようです。これまではオフシーズンのある他国の騎手にとって、通年で競馬を開催している日本は賞金も高く絶好の”稼ぎ場”でしたが、今後はそうもいかなくなりそうですね」(競馬記者)
もっともその影響もあってか、今年は現在リーディング4位につける田辺裕信騎手を筆頭に、皐月賞(G1)を勝った松山弘平騎手やきさらぎ賞(G3)を勝った松若風馬騎手、先週のラジオNIKKEI賞(G3)で初重賞を飾った石川裕紀人騎手や、2年目で大きく飛躍した荻野極騎手、坂井瑠星騎手などの若手が台頭。
まだまだトップジョッキーとの差はあるものの、ここまでの競馬は例年になかった”新しい風”が感じられる。これまで外国人騎手に流れていた騎乗依頼が、今年は日本人騎手に流れていることを鑑みても決して偶然ではないだろう。大なり小なりの影響はありそうだ。
ただ、その一方で国際色豊かな外国人騎手たちを見る機会が減ったことに一抹の寂しさが残る。果たしてどちらが良かったのか……いずれにせよ競馬界は今、新たな局面を迎えているようだ。
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