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横山和生も悔やんだ「タイム差なし」の惜敗から1年…宝塚記念でクラシックホースらを逆転!4歳牡馬の「惨状」に遅れてきたヒーローが登場
![今年の大阪杯を優勝したベラジオオペラ 撮影:Ruriko.I](/wp-content/uploads/2030/10/Ruriko.I_20240331_berajioopera_yokoyamakazuo_206.jpeg)
23日に京都競馬場で行われる宝塚記念(G1)。上半期の総決算といえるグランプリに出走する顔触れも徐々に揃いつつある。
最大の注目は武豊騎手とのコンビを予定しているドウデュースだろう。1番人気に支持された前走のドバイターフ(G1)で5着に敗れはしたが、最後の直線で進路を失う不本意な展開も響いた。最大のライバル・イクイノックスが引退した今、主役を譲る気はさらさらないはずだ。
人気実力ともに最右翼の存在であることを証明するように、JRAが6日に発表した『第65回宝塚記念ファン投票』でもドウデュースが1位を獲得。前年のイクイノックスを超える歴代最多投票で2位のリバティアイランドを突き放してトップを守り切った。
クラシックを争った4歳牡馬の人気に異変?
その一方で今回のファン投票でちょっとした異変を感じたことも事実。というのも3位に健闘したベラジオオペラに対し、4位ドゥレッツァ(菊花賞)、10位ソールオリエンス(皐月賞)、11位タスティエーラ(日本ダービー)と、クラシックを制した馬が人気の面で後れを取っていたからだ。
例年であれば、三強がクラシックを分け合う世代は盛り上がるケースが多いものの、皐月賞(G1)10着、日本ダービー(G1)4着、菊花賞(G1)不出走のベラジオオペラが、世代を代表する人気で選ばれた今年のケースは少々珍しいかもしれない。
そこには当然、大阪杯(G1)を制したベラジオオペラの最近の充実ぶりもあるが、クラシックを制したクラシックホースたちの近走を振り返ると納得せざるを得ない部分もある。
ドゥレッツァは今年初戦の金鯱賞(G2)でプログノーシスに5馬身差の完敗。本番の天皇賞・春(G1)も15着と大敗した結果、陣営からレース後に軽度の熱中症の疑いがあると発表され、その後に骨折も判明して戦列を離脱した。
ソールオリエンスは1番人気に推された中山記念(G2)で4着に敗れ、巻き返しを狙った大阪杯でベラジオオペラの7着に完敗。タスティエーラにしても大阪杯で1番人気を裏切り11着に敗れ、復帰2戦目の天皇賞・春も7着と振るわない成績だった。
「皐月賞馬とダービー馬がいながら有馬記念(G1)でドウデュースに歯が立たなかったため、この頃から世代レベルを疑問視する声が出始めていたことも確かです。ただ当時はまだ疑惑程度だったのですが、それが現実として浮き彫りになったのが春の成績でしょう。
宝塚記念の顔触れを見渡しても勝ち負けの期待が持てそうな4歳牡馬は、ベラジオオペラくらいかもしれませんね。また、この世代の苦戦は今週末に出走予定のあるハーツコンチェルトとレーベンスティールの成績でも、何となく察しがつきそうです」(競馬記者)
苦戦はクラシックホースだけでなく……
![今度こそ負けらないハーツコンチェルト 撮影:Ruriko.I](/wp-content/uploads/2030/10/Ruriko.I_20231022_haatsukoncheruto_matsuyamakouhei_279.jpeg)
記者から名前の出たハーツコンチェルトは、昨年の日本ダービーで3着に入ってベラジオオペラにも先着した実力の持ち主だが、秋のクラシック戦線で結果を残せなかっただけでなく、今年は日経新春杯(G2)で4着、ネオムターフC(G2)で11着に大敗。確勝を期して臨んだ六社S(3勝クラス)でさえ1番人気を裏切る4着に敗れたばかり。
今週は土曜東京メインのジューンS(3勝クラス)の出走を予定しているが、大阪杯を優勝したベラジオオペラに大きな差をつけられている現状だ。
また、もう1頭のレーベンスティールは昨秋のセントライト記念(G2)でソールオリエンスを撃破したことで名を上げたが、12月の香港ヴァーズ(G1)で8頭立ての最下位に惨敗。5月の新潟大賞典(G3)で復帰したものの、1番人気で11着に敗れている。
こちらは日曜東京メインのエプソムC(G3)にC.ルメール騎手とのコンビで出走を予定しているが、59キロを背負うだけに楽ではなさそうである。こうして振り返ると4歳牡馬のトップクラスは近年稀に見る惨状にも映る。
あと一歩で戴冠を逃したダービーで「あそこまでいったら何とかならなかったかな」と悔しがった横山和生騎手と大輪の花を咲かせた大阪杯。G1連勝のかかるグランプリでも遅れてきたヒーロー・ベラジオオペラに世代を牽引する活躍を期待したい。
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