「上位独占」東京ダービーから一転、関東オークスはJRA勢3頭惨敗…「砂が合わないと感じた」「芝の軽い方が良い」敗れた騎手も適性を疑問視?
JRAから参戦した1番人気アンデスビエントが7馬身差の圧勝を決めた今年の関東オークス(G2)。騎乗した田口貫太騎手は初重賞勝利となった上、12日は母親の誕生日だったことから、最高のプレゼントとなった。
2着には船橋所属の6番人気ミスカッレーラ、3着には高知所属の8番人気グラインドアウトがそれぞれ低評価を覆して奮闘。地方勢2頭が意地を見せる結果となった。
一方で、中央から参戦した残る3頭のイゾラフェリーチェ、クリスマスパレード、メイショウヨシノは、それぞれ8着、9着、10着に惨敗を喫した。5日に行われた東京ダービー(G1)はJRA勢がワンツースリー決着を決めて力の違いを見せつけたが、この日は明暗が分かれる結果となっている。
関東オークス、中央勢3頭が大敗…
3番人気に推されていたイゾラフェリーチェは、2021年にG1・3勝を挙げて年度代表馬に輝いたエフフォーリアの半妹。前走スイートピーS(L)で9着に敗れオークス(G1)の権利取りに失敗すると、矛先をダートに向けてきた。
兄は芝で絶対的な強さを誇っていたが、妹イゾラフェリーチェは初勝利をダートで挙げており、しかも2番手から抜け出して後続を3馬身半突き放す楽勝だった。この日も道中は行きっぷりよく先行集団に取り付いていたのだが、勝負どころで手応えが怪しくなると、最後の直線を待たずに後退していってしまった。
今回が初ダートだったクリスマスパレードは、ダート重賞3勝のウィルソンテソーロや今年のフェブラリーS(G1)2着ガイアフォースと同じキタサンブラック産駒ということもあってか、ファンもイゾラフェリーチェを凌ぐ2番人気に支持。初砂でも好走を期待する声が戦前から多く聞かれた。
道中はイゾラフェリーチェを見るような形で5番手付近の外目を追走。だが2周目3コーナー付近で早々に手応えが悪くなり、その後はなす術なしだった。
メイショウヨシノも4番人気に推されたが、2周目の向正面で早くも失速。ここまで1400mまでしか距離経験がなかったため、距離の不安もあったのかもしれない。ただ、騎乗した団野大成騎手は「途中までは大丈夫そうでしたが、その後から右前の歩様に違和感がありました」と話しており、どうやら道中でアクシデントが生じていたようだ。
また、クリスマスパレードに騎乗した石川裕紀人騎手もレース後には「返し馬から砂が合わないと感じました」「芝でまた頑張ってくれればと思います」と、砂適性についてやや疑問の言葉を残しており、イゾラフェリーチェの戸崎圭太騎手も「ダートでも勝っていますが、芝の軽い方が良いと思います」と、本質は芝向きではないかとそれぞれコメントを残していた。
3歳春といえば、各陣営にとって管理馬がどの条件を得意としているかまだまだ手探り状態の時期。敗れたことで今回の舞台に対する適性についてはやや疑問が生じることとなっただろうが、今後の方向性などを考える上では陣営にとって大きな収穫があったに違いない。
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