
新種牡馬フィエールマン「18戦未勝利」の大苦戦…C.ルメールとデビューするG1・6勝馬の「孫」にかかる期待

8月に突入しいよいよ佳境を迎えている夏競馬。相変わらず猛烈な暑さが続いているが、今週末からは再び3場開催となる。
日本ダービー(G1)の翌週から開幕した2歳戦も早2ヶ月が経過した。新種牡馬の成績に目を向けると、産駒の勝利数ではアドマイヤマーズとサートゥルナーリア、タワーオブロンドンがそれぞれ4勝を挙げてトップタイとなっている。
アドマイヤマーズはエンブロイダリーが新潟・芝1800mの未勝利をレコードで圧勝。サートゥルナーリアも3億円ホースのジェゼロが先週、新馬勝ちを収めた。タワーオブロンドンもアーリントンロウが未勝利をレコード勝ちするなど、勝ち星が多いだけでなく、それぞれ大物候補も輩出しているのだから、これからの活躍が非常に楽しみだ。
一方で苦戦を強いられている新種牡馬もいる。その1頭がフィエールマンだ。
新種牡馬フィエールマン「0-0-0-18」の大苦戦…

フィエールマンといえば現役時代に3000m級のG1を3勝した、ディープインパクトの代表産駒の1頭。長距離戦で無類の強さを誇ったが、2020年の天皇賞・秋(G1)ではアーモンドアイやクロノジェネシスを凌ぐ上がり3ハロン32秒7の末脚で2着に食い込むなど、中距離でも通用するスピードがあることを証明してみせた。
ディープインパクトの後継候補と期待を受けて種牡馬入りし、今年いよいよ産駒がデビューしたのだが、ここまでのべ18頭が出走するも勝ち星なし。しかも3着以内すら1回もないのだから相当厳しい成績といえそうである。
「ここまでは苦戦を強いられているフィエールマンですが、現役時代の自身が3歳1月にデビューし菊花賞(G1)で初重賞制覇を飾った晩成型のステイヤーでした。産駒も中距離戦が増えてくる秋以降にかけて、徐々に走ってくると思うのですが」(競馬記者)
そんな精彩を欠いているフィエールマン産駒だが、今週末は待望の初白星を期待できそうな好素材がスタンバイしている。それが10日の新潟・芝1800mでデビュー予定のエデルクローネ(牡2歳、美浦・手塚貴久厩舎)だ。
父と同じく手塚厩舎が管理しているエデルクローネは、一口馬主クラブのキャロットファームで総額3600万円の評価を受けた期待馬。母はコロナシオンであり、血統に詳しいファンならピンと来たかもしれないが、祖母にG1・6勝の名牝ブエナビスタを持つ良血馬である。
1週前追い切りは同じ2歳のマスカレードボールと併せ馬を消化。同馬も重賞2勝マスクトディーヴァの半弟で評判の高い1頭だが、エデルクローネは引けを取らない動きを披露し併入に持ち込んでいる。
鞍上に父の主戦でもあったC.ルメール騎手を配してきたあたりも、エデルクローネに対する陣営の期待の表れといえるだろう。今週末いよいよ種牡馬フィエールマンが初白星をつかむこととなるか。
PICK UP
Ranking
11:30更新宝塚記念(G1)団野大成「謎降板」に関西若手のエースが関係!? 武豊の不可解な登場と突然のフリー発表…関係者を激怒させた「素行不良」の舞台裏
未勝利ルーキーが「深刻理由」で乗鞍激減!?度重なる失態に師匠からはお灸、エージェントも契約解除の大ピンチ
浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
- 宝塚記念(G1)武豊の起用は「懲罰交代」が濃厚か…G1初勝利の若手が失った関係者の信頼、師匠の逆鱗に触れた「問題行動」の裏側
- JRA「出禁」になったO.ペリエ「税金未払い」騒動!? L.デットーリ「コカイン使用」K.デザーモ「アルコール依存症」過去の”外国人騎手トラブル”に呆然……
- 「16冠ベビー」ソウルスターリングの独裁政権に突如現れた「超大物」ファンディーナ!激動の3歳牝馬クラシック戦線を振り返る
- 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客
関連記事
タイトルホルダー連覇はほぼ当確!? 天皇賞・春(G1)で続いた「勝ち馬の法則」が勝利を後押し…キタサンブラック、フィエールマンに続けるか
JRAリーディング「5位→80位」急降下シュネルマイスター&フィエールマン厩舎に「秘密兵器」!? 世界的良血馬がD.レーンを背に初陣Vへ!
JRAフィエールマン彷彿の「遅れてきた大器」が7馬身差圧勝で2連勝! 皐月賞(G1)前日に新スター候補誕生で、日本ダービー戦線へ急浮上!?
JRA種牡馬フィエールマン「二軍スタート」の冷遇に疑問の声……実績はコントレイルに次ぐNo.2も問われる「3000m級」G1の価値
JRAフィエールマン電撃引退で「鞍上問題」が解決!?前“馬”未到の天皇賞・春3連覇の夢は次代に…… コントレイル打倒誓うあの馬に追い風か