ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
絶好調男が急ブレーキだ。
秋重賞で無類の勝負強さを見せていたC.ルメール騎手の勢いに陰りが見えつつある。
京成杯オータムH(G3)の勝利を皮切りにアルテミスS(G3)まで怒涛の8勝を挙げていたが、天皇賞・秋(G1)、エリザベス女王杯(G1)、東京スポーツ杯2歳S(G2)、マイルCS(G1)とまさかの4連敗。騎乗馬も1番人気2頭、2番人気1頭、3番人気1頭と悪くなかっただけに少々意外な印象も残った。
ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?
自身の騎乗ではなかったとはいえ、オーストラリアのゴールデンイーグルに参戦したお手馬アスコリピチェーノも12着に惨敗し、無敵を誇った「ルメール軍団」も小休止といった雰囲気である。
今週末のジャパンC(G1)には、牝馬二冠を達成したチェルヴィニアとのコンビを予定しているが、負の連鎖を止めることができるだろうか。
その一方、こういった苦戦の背景にルメール騎手を全面的にバックアップしているノーザンファームの思惑が絡んでいることも無関係ではなさそうだ。
トップクラスのマイラーであるアスコリピチェーノがマイルCSに出走せず、中距離路線で被るレガレイラ、チェルヴィニア、ブレイディヴェーグの鞍上問題にも直面していたからだ。
いずれもエリザベス女王杯やジャパンCに適性のある馬だが、レースで騎乗可能な騎手は一人。他の騎手を起用しないからには、主戦のルメール騎手に合わせて「使い分け」をするしかなかったか。それで結果が伴っていれば問題とならないものの、チグハグな結果が続いてしまったなら、SNSで一部のファンから使い分けを疑問視する声が出たことも不思議ではない。
「アスコリピチェーノの惨敗は想定外でした。レガレイラのエリザベス女王杯は妥当な選択と思いましたが、ブレイディヴェーグとチェルヴィニアは逆でもよかったかもしれませんね。
マイルCSは初のマイル戦だったこともあり、ルメール騎手も先行策を採りましたが、一流マイラーの集うレースで追走に苦労していました。レース後のコメントでもマイルのスペシャリストではないと認めていたように力を発揮できなかったようです」(競馬記者)
57キロを背負った府中牝馬S(G2)で異次元の末脚を炸裂させたブレイディヴェーグだけに、東京が舞台のジャパンCで見てみたかった思いもある。距離適性と機動力という意味ではチェルヴィニアの方がマイルCSに適性があった可能性も高い。
とはいえ、ジャパンCで斤量の軽い3歳牝馬が好走する傾向も事実。こちらについては陣営も頭を悩ませていたかもしれない。
もちろん、ルメール騎手の手腕を各陣営が高く評価しているからこそ、G1で上位人気に支持される馬がルメール騎手に集中する理由のひとつでもある。実際、ジャパンCにおいてもジャスティンパレス、スターズオンアース、ドゥレッツァなど、ルメール騎手とのコンビでG1を制した馬が複数登録した。
そして日本の総大将として注目を集めるドウデュースにしてもノーザンファームの生産馬だ。今年もいよいよ残すところ一ヶ月少し。ルメール騎手の再浮上含め、ファンにとっては悩ましい週末が続きそうだ。
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