GJ > 競馬ニュース > JRAが降級制度「廃止」  > 3ページ目
NEW

JRAが降級制度「廃止」決定……何故馬主の「猛反対」は実らなかったのか? 肥大する「格差問題」を前にオーナーたちが一枚岩になれない事情

【この記事のキーワード】, ,

 あくまで結果論に過ぎないが、安田記念でエアスピネルよりも上位だった4頭はいずれも年明け2戦以下だった。そのことを考えれば、仮に本馬が降級を気にせずフレッシュな状態で出走していれば、結果もまた変わったかもしれないということだ。

 無論、これは一例に過ぎない。だが、条件戦をトントン拍子で勝ち上がれるような素質馬にとって、降級して無駄なレースに出る必要がなくなることは紛れもない歓迎材料だ。

 それと同時に”弱者”が早期引退を余儀なくされることで、結果的に下級条件のレース数が減少。その穴を埋めるようにオープンレースが増えることで、”強者”はよりスムーズに出たいレースに出られる環境ができ上がるというわけだ。

 したがって、降級制度の廃止でメリットを得る馬主も確実に存在するということだ。特に「強者」つまりはオープンクラスの馬を数多く所有する大馬主にとっては恩恵となる可能性が高く、そういった馬主ほど必然的に協議の発言力も増す。

 今回の降級制度廃止に関して、異を唱えていた馬主側が一枚岩となれなかった背景には、そういった事情もあるようだ。

 そして、何より「競走馬のサイクルが加速する」ことで、最も大きな恩恵がありそうなのは馬主に馬を売る生産者だ。具体的に述べれば、オープンクラスの馬を数多く所有し、同時に日本一の生産集団でもある社台グループにとって今回の決定は、何かと恩恵がありそうだ。

 ただ、これも一概には言えない。

JRAが降級制度「廃止」決定……何故馬主の「猛反対」は実らなかったのか? 肥大する「格差問題」を前にオーナーたちが一枚岩になれない事情のページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

17:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
  2. クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
  3. 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
  4. 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
  5. C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
  6. エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
  7. 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
  8. 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
  9. 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
  10. 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛