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JRAが降級制度「廃止」決定……何故馬主の「猛反対」は実らなかったのか? 肥大する「格差問題」を前にオーナーたちが一枚岩になれない事情

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“商品寿命”が短くなったせいで、結果的に顧客となる馬主の体力が持たずに撤退してしまう恐れがある。特に個人馬主を相手にすることが多い零細牧場にとって、顧客の減少は死活問題だ。例えサイクルが加速しても、買い手がいなければ意味がない。それは資金的に馬主に劣る1口馬主にとっても、他人事ではなさそうだ。

 したがって結局、降級制度廃止は基本的に「強者に優しく、弱者に厳しい決定」と述べて、概ね間違っていないだろう。降級という特殊な制度が消滅し、より純粋な競争社会が色濃くなるが、それは同時に競馬界にある巨大な「格差」がさらに肥大することにつながるだろう。

 果たして異を唱えていた馬主たちは、このまま何事もなく今回の決定を受け入れるのだろうか。「怒りの声」ならまだいいが、これを機に馬主業から撤退する人が出ないことを祈るばかりだ。

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