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武豊キタサンブラック「新覇王」としてサラブレッドの頂点へ。『秋古馬3冠』達成で獲得賞金20億超え「歴代1位」の座に

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 18日、昨年の年度代表馬キタサンブラック(牡5歳、栗東・清水久詞厩舎)が、29日東京競馬場で開催される天皇賞・秋(G1)に向けての1週前追い切りを行った。

 栗東のCWコースに、鍛え上げられた鹿毛の馬体が弾む。今週末の富士S(G3)へ出走を予定している3歳馬ジョーストリクトリへ胸を貸す形で併せ馬を行ったキタサンブラックは、重厚感ある走りで最後にクビ差だけ先着。貫禄を見せつけた。

 見守った清水久詞は『スポーツ報知』の取材に「良いんじゃないですか。道中の折り合いは問題なく、馬場の悪い中で最後も良い伸びだった」と手応えを感じている様子。この秋は天皇賞・秋→ジャパンC→有馬記念の秋古馬3冠挑戦が予定されており、まずは順調な仕上がりを見せているようだ。

 雪辱の秋になる。初戦から、手を抜くつもりはない。前走の宝塚記念(G1)では単勝1.4倍の人気を集めながら、最後の直線でまさかの後退。14着に大敗した2015年の日本ダービー以来となる惨敗となった。多大な支持を集めた現役王者は今、その座が危ういものとなっている。だからこそ、この秋は初戦から「結果」が問われているはずだ。

 だが、同時に歴代名馬たちの「頂点」を目指す秋にもなる。

 現在キタサンブラックの獲得賞金は、歴代7位となる13億4413万9000円。これに天皇賞・秋の1着賞金1億5000万円、ジャパンCの3億円、有馬記念の3億円を上積みすれば、合計で20億円を超える。

 それは同時に、2000年に古馬王道のグランドスラム(同一年に天皇賞・春、宝塚記念、天皇賞・秋、ジャパンC、有馬記念を制覇)を達成し「世紀末覇王」と称され、18億3518万9000円(レース賞金のみ)を稼ぎ出したテイエムオペラオーの記録を超えることになるのだ。

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